シネマトブログ

映画の評論・感想を紹介するサークル「ブヴァールとペキュシェ」によるブログです。不定期ですが必ず20:00に更新します

洋画

ネタバレ。夫婦一緒の仕事は難しい。感想&解説「天才作家の妻 40年目の真実」

世の中には、夫婦で一つの商売をしているという方も数多くいらっしゃると思います。 それぞれが働いてお金を稼いでいるという方も多いとは思いますが、本作品「天才作家の妻 40年目の真実」では、文筆業を営む老夫婦を描いた作品となっています。 この作品…

ちゃんとしてなくていい。カーペンターのコメディSF映画「ダーク・スター」感想&解説

ジョン・カーペンター監督といえば、「ハロウィン」や「遊星からの物体X」といった作品、サスペンスやホラー的な要素を含んだ作品が多い巨匠です。 しかし、そんな巨匠といえど、初めての作品というのは存在するものです。 さて、そんなジョン・カーペンタ…

Netflex映画。感想&解説「ヒュービーのハロウィン」

ネットフリックスオリジナルによる作品は、数多く作られておりますが、その中でも、パロディ色を強めにしつつ、非常に心温まるよい映画「ヒュービーのハロウィン」について、簡単に解説と、感想をのべてみたいと思います。 一見すると、たんなるおバカ映画に…

アクション映画の金字塔。感想「ドランクモンキー 酔拳」

酔えば酔うほど強くなる。 酔拳といえば、そんな言葉を思い出す人が多いのではないでしょうか。 また、ジャッキー・チェンといえば、カンフーアクションスターとしては、もうレジェンドといえる存在であり、若いころの作品をみるという機会もあまりないかも…

ヒラリー・スワンクの空手なる瞬間「ベスト・キッド4」感想

「ベストキッド」シリーズといえば、ひ弱な少年ダニエルが、謎の東洋人ミスター・ミヤギに空手を教えられることで、空手大会に優勝し、ミヤギとの友情も深めていく、という感動的な物語となっています。 2~3については、当ブログの別記事で紹介しておりま…

たんなる感想。ベストキッド3 最後の挑戦  

「ベストキッド」シリーズは、ダニエルさんと、ミヤギがメインでの出演作としては、3が最後となっています。 謎の東洋人であるミスターミヤギと、ひ弱だった少年ダニエルさんとの友情が語られるシリーズであり、シリーズ2作目の時点ですでに怪しかった雰囲…

もはや笑うしかない。ベストキッド2。感想  

「ベスト・キッド」は、通信空手を二か月しかやっていなかった少年が、空手不良少年たちに目をつけられながらも、謎の日本人ミスターミヤギに稽古をつけてもらって、少年空手大会で優勝するまでを描いた作品です。 その修行の意外さ、面白さ、日本人とアメリ…

感想&解説。真似したくなる。映画ベストキッド(1984)

空手の修行シーンがとにかく有名な「ベスト・キッド」。 冊にペンキをぬる動作や、車にワックスをかける何気ない動作こそ、実は、空手の訓練になっていたのだ、という驚きの事実は、当時見ていた多くの人たちに衝撃を与えたものでした。 さて、実はベスト・…

ゲーム的ループの傑作。映画「オール・ユー・ニード・イズ・キル」

ライトノベルス原作でありながら、トム・クルーズ主演でハリウッド映画化されたことで有名な「オール・ユー・ニード・イズ・キル」。 「よくわかる現代魔法」でお馴染みの桜坂洋氏によって書かれた本作品は、いわゆるほかの作品のループものと呼ばれる作品や…

神と悪魔に鉄槌を。ジョン・ランディス 映画「大逆転」

「星の王子 ニューヨークへ行く」の中で登場する二人のホームレス。 彼らは、映画「大逆転」において、主人公たちを翻弄し、気まぐれで人間を陥れてしまう存在として描かれていましたが、最後に彼らは失敗してしまいます 前日談というほどのものではありませ…

男女成り上がりの物語。題名で損する映画「愛と青春の旅立ち」

「愛と青春の旅立ち」。 本作品の内容を知らない方は、このタイトルを聞いて、ラブロマンスな映画なんだろうと思ってしまうのではないでしょうか。 間違っても、厳しい軍曹に鍛えられていく士官候補生たちの物語を描いた、軍隊ものとは思わないはずです。 本…

格差とコメディ。感想&解説「パラサイト 半地下の家族」

アカデミー賞作品賞を、非英語作品ではじめて受賞した作品「パラサイト 半地下の家族」。 監督であるポン・ジュノは、「グエムル 漢江の怪物」で怪物相手に戦う家族を描き、「母なる証明」では、知的障害を持つ息子を守る母親を描いた、韓国を代表する人物の…

ロバート・ゼメキス監督「マーウェン」感想

ロバート・ゼメキス監督といえば、言わずと知れた「バックトゥザフューチャー」で知られる監督です。 それ以外にも「フォレストガンプ/一期一会」や「キャストアウェイ」など、数々の名作を残しており、名前を聞いたことのある人も多いのではないでしょうか。…

アクション映画としての境地。映画「ジョン・ウィック」

キアヌ・リーブスといえば、映画「マトリックス」で有名になった俳優ですが、そのキアヌ・リーブスが、ちぎっては投げちぎっては投げして、敵を泥臭く倒すアクション映画こそが「ジョン・ウィック」となります。 本作品のストーリーもざっくり解説しますが、…

ゾンビウイルスで世界崩壊。ルールを守る男「ゾンビランド」感想

ゾンビものの映画は数多くありますが、今回紹介する「ゾンビランド」は、誰でも楽しめるゾンビものとなっております。 一応、年齢制限はかかっていますが、暴力表現についてはほとんどありませんし、冒頭だけゾンビが人の肉を食べていますが、それを薄目でみ…

インドのスラム街の現実と希望。オススメ映画「ピザ!」感想&解説

誰しもがスマートフォンをつかって電話やネットをやりとりするようになった現代においても、貧富の差というのは発生しているものです。 「ピザ!」は、タイトルで損をしているのですが、ピザの話というよりは、スラム街の純真な兄弟が、食べたことないピザと…

人はどこかでつながっている。無人島でも。感想&解説「キャストアウェイ」

無人島で生活する、というのは、考える分には面白いですが、実際にそんな立場になってしまったら、どうすればいいのか。 この作品は、たんなる無人島漂流記というだけではなく、人間が生きるのに必要なものは何か、ということも描かれた作品となっています。…

制作費約50億!映画化していた!「スーパーマリオ 魔界帝国の女神」

任天堂が誇るスーパーマリオといえば、世界で知らない人はいないんじゃないかというぐらいのビックタイトルです。 8ビットのひげのおじさんが、今も現役で活躍するゲーム業界でありますが、この映画が映画化されていた、ということについては、意外と語られ…

誰だって孤独は辛い。ネットフリックス「二人のローマ教皇」

ネットフリックス資本・配信による良質な映画がでてきている昨今ですが、アカデミー賞ノミネートもされた本作品について、どんな作品なのかを含めて解説&感想を述べてみたいと思います。 本作品をまだ見ていない人で、見れる環境にある人については、「宗教…

改悪? 「ジュマンジ ウェルカムトゥジャングル」感想

「ジュマンジ」といえば、ロビン・ウィリアムズ主演による傑作映画です。 謎のボードゲーム「ジュマンジ」にかかわった人間の不幸を描く作品となっており、成長や親の愛情を描く作品として、かつてはロードショーにも頻繁にかかっていた作品となっています。…

歴史的緊急事態。世界恐慌が訪れる。「マネーショート 華麗なる大逆転」解説。

コロナウイルスの影響で経済的にも厳しい状況となっております。 そんなときこそ、映画をみて家で過ごしてもらいたいと思うわけですが、過去に世界中の経済に影響を与えたリーマン・ショック以来の歴史的緊急事態が起きております。 改めて、リーマン・ショ…

人間は二度死ぬ。感想&解説「リメンバー・ミー」

第90回のアカデミー賞長編アニメ映画賞と主題歌賞を受賞した「リメンバーミー」。 本作品は、普通にみても面白い作品ですが、ちょっと、うがった見方をしても面白い作品となっていますので、本作品について感想を述べつつ語ってみたいと思います。

人生を振り返った時にみえること。クリント・イーストウッド監督「運び屋」

クリント・イーストウッド監督といえば、「グラン・トリノ」や「許されざる者」といった名作に加え、様々な映画をとってきているハリウッドを代表する人物の一人です。 監督と主演による映画は「グラン・トリノ」で終了するかと思われていましたが、「運び屋…

ネットフリックスで見るアカデミー賞。「マリッジストーリー」

アカデミー賞ノミネート作品であり、弁護士役を演じたローラ・ダーンは助演女優賞をとった作品でもある「マリッジストーリー」。 本作品は、Netflex資本により作られたものとなっておりまして、申し訳程度の劇場公開のあと、すぐにネットフリックスで独占配…

親子の和解。ティム・バートンオススメ映画「ビックフィッシュ」

親子というのは、常に仲良しというわけにはなかなかいかないものです。 父親の存在が大きければ、子供たちもまた苦労しますし、どういう風にして生きてきたかを知らないままで、親を尊敬しろ、というのもなかなか難しいものであったりします。 父と子の和解…

死を前にして何をするのか。映画「ラッキー」感想&解説

映画「ラッキー」は、普通に見ている分には非常に地味な映画です。 老人の日常生活をひたすらに見せ続け、ふいに永遠に続くかと思われていた自分の生活に死がちらついたとき、その老人が何を思うのかといったところをみせる作品になっています。 ただ、その…

人の数だけ真実がある。感想&解説「アイトーニャ 史上最大のスキャンダル」

オリンピック選手でありながら、ライバルである人物を襲わせたということで世界的な大スキャンダルに発展した「ナンシー・ケリガン襲撃事件」。 「アイトーニャ 史上最大のスキャンダル」が、はからずもそんな事件の中心人物となってしまった、トーニャ・ハ…

アメリカンドリーム。マクドナルド創始者物語「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」

マクドナルドを食べたことのない人は、ほとんどいないのではないでしょうか。 世界各国に存在し、且つ、そのハンバーガーの基本構成はどの国でも同じであることから、経済の指標としてビックマック指数なんてものがあるぐらい、マクドナルドは世界的に店舗を…

金曜ロードショー。感想&解説。映画「ホームアローン3」

ホームアローンといえば、クリスマス映画の代名詞といっても過言ではないのではないでしょうか。 金曜ロードショーでは、声優も変わったりしつつですが、そもそも、ホームアローン3については、1と2を見る必要があるのか、ということも含めて解説&感想を…

ストーカー映画の先駆け「恐怖のメロディ」感想

クリント・イーストウッドといえば、「ダーティハリー」シリーズの俳優として記憶している人が多いと思いますが、毎年のように映画をつくっている、非常に才能あふれる人物でもあります。 多作なイーストウッド監督の記念すべき第一作品目が「恐怖のメロディ…

スポンサードリンク