シネマトブログ

映画の評論・感想を紹介するサークル「ブヴァールとペキュシェ」によるブログです。不定期ですが必ず20:00に更新します

洋画

お前のミルクシェイキを飲みつくす!感想&解説/ゼアウィルビーブラッド

ポール・トーマス・アンダーソン監督(以下PTA監督)といえば、映画界の中でも才能に溢れた人物として、有名な人物です。 アメリカのポルノ業界の隆盛と、その中で翻弄される主人公を描いた「ブギーナイツ」を監督したことで一躍有名になり、トム・クルー…

人間は変わることができる。黒人差別/大統領の執事の涙

人間の価値観は変化していきます。 かつては良しとされていたものも、時代を経るにつれて悪いものにかわっていったりするものです。また、その逆もあります。 人類の歴史の中でも、奴隷文化や差別の歴史というものは今の我々にとってすれば、常識外のことで…

ネタバレ解説。人は見かけじゃない/スリービルボード

3枚の看板を田舎の道沿いに立てる。そこから波及する影響をもとに、人々の心のありようが浮き彫りにされる「スリービルボード」。 わかりやすいアクションがあるわけでも、心が熱くなるような恋愛劇があるわけでもない本作品ですが、看板に表裏があるように…

ファミリーでも安心映画。紳士なクマが大活躍/パディントン

くまのパディントンといえば、全世界でも販売されている有名な児童文学の一つです。 子供の頃に読まないまでも見かけたことがある人も多いのではないでしょうか。 クマのパディントン 作者: マイケルボンド,R.W.アリー,Michael Bond,R.W. Alley,木坂涼 出版…

日本語も英語も伝わらない/ロスト・イン・トランスレーション

ソフィア・コッポラ監督といえば、言わずとしれた「地獄の黙示録」や「ゴッドファーザー」シリーズで有名なフランシス・フォード・コッポラ監督の娘です。 そのソフィア・コッポラの監督2作品目にあたるのが「ロスト・イン・トランスレーション」となってい…

誰が最後だ!考察&感想&解説 スターウォーズ 最後のジェダイ  

エピソード7に続き「スターウォーズ 最後のジェダイ」が公開されました。 ネタバレは最小限にしつつ、賛否両論ある本作品について、どういった物語となっているのかについて考えながら、見ていきたいと思います。

悩み事から逃げたら、こうなるかも/マシニスト

どんな人であったとしても、悩み事というのは尽きないものです。 ましてや、それがとりかえしのつかないことをしてしまって、誰にもいえない状況になってしまったら、ノイローゼになってしまっても不思議ではありません。 マシニストは、悩みによって自分自…

愛することについて/きみに読む物語

年齢を経た中ですれ違う男女を描いた「ブルー・バレインタイン」や、ダッチワイフを彼女だとして連れてきた心の弱った男を「ラースとその彼女」で演じたライアン・ゴズリング。 ラースと、その彼女<特別編> [DVD] 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム…

子供の幸せは誰が決めるのか/ゴーン・ベイビー・ゴーン

ベン・アフレックといえば、「ゴーン・ガール」で冴えない旦那を演じる俳優を一方で、「グッド・ウィルハンティング」では共同脚本、「ザ・タウン」や、要人救出のために、偽の映画をつくるといって乗り込む「アルゴ」では監督もこなす多才な人物です。 そん…

地元に居づらい人はよくわかる。解説。マンチェスター・バイ・ザ・シー

「マンチェスター・バイ・ザ・シー」は、アカデミー賞オリジナル脚本賞を受賞、そして、主演のケーシー・アフレックがアカデミー賞主演男優賞を受賞した作品であり、それ以外にも数々の賞にノミネート・受賞した良作となっています。 そんな、「マンチェスタ…

騙されるより、騙されたい。マッチスティック・メン

騙されるということは不幸なことなのでしょうか。 多くの場合、騙されることはいいことではなく、残念な出来事であることは間違いありませんが、時には騙されたほうがいいことだってあったりします。 リドリー・スコット監督が描く、詐欺師を主人公にした映…

会社か、法令順守か。リドリー・スコット監督「エイリアン」  

言わずとしれた、SFホラーの古典であり、「エイリアン」という名前を聞けば、誰しもが、だいたいどういう映画かわかってしまう有名作品でもあります。 ただし、エイリアンシリーズも後半になるに従ってその影響力を徐々に失っていき、ついには「エイリアン…

女性の戦い方。アトミック・ブロンド

映画にでてくる女性のアクションスターというのは、だいたいが細腕です。 「トゥームレイダー」や「ミスター&ミセススミス」などで、アクションもバリバリこなしていたアンジョリーナ・ジョリーや、バイオハザードシリーズでお馴染み、ミラ・ジョヴォヴィッ…

人生の選択ミス。17歳に戻れるならどうする/セブンティーンアゲイン

人生の中で、誰しも一度は「あのとき、こっちを選択していれば今頃は」と悔しく思ったことがあるのではないでしょうか。 一度選択してしまった事柄を帰ることはできませんが、もしも、やり直すことができれば違った人生を歩んでいただろうなと考えてしまうの…

隣人トラブル! ネイバーズ2

大人になろうとする大人と、子供であり続けたい男との隣人トラブルを描いた「ネイバーズ」ですが、その続編が「ネイバーズ2」です。 ご近所トラブルという、家をもっている人間であれば、いつ発生してもおかしくないデリケートな問題を含んだ内容をコメディ…

毒親。デンゼル・ワシントン主演・監督「フェンス」

デンゼル・ワシントンといえば、ハリウッドの歴史上の中でも、黒人俳優に大きく貢献し続けている人物でもあります。 「フェンス」という映画でもでてくるところですが、黒人差別というのは、確実に存在しており、その中で、黒人は様々な制約があったことは、…

総統はお怒りか/ヒトラー 最期の12日間

ダンケルク等の戦争映画が盛り上がりをみせつつある昨今、第二次世界大戦におけるナチス・ドイツの終わりを描いた作品が「ヒトラー 最後の12日間」です。 非常にデリケートな作品ではありますが、当時のドイツの何を描こうとしたのかを考えてみたいと思い…

不良少女は悪魔憑き/ウィリアム・フリードキン「エクソシスト」

映画好きにはみないわけにはいかない映画というのはいくつもありますが、オカルト・ホラー系のジャンルでいえば、その一つにウィリアム・フリードキン監督「エクソシスト」をあげないわけにはいかないでしょう。 怪奇現象、超能力といったものに、悪魔的な要…

音楽とカーチェイス。感想/ベイビードライバー エドガー・ライト監督

ゾンビが大発生したイギリスでダメ男たちが、ショッピングモールの代わりに選んだのはパブだった「ショーン・オブ・ザ・デッド」。 巨大な犯罪に立ち向かっていた刑事が、イギリスの田舎に行ったら大変なことになる「ホットファズ 俺たちスーパーポリスメン…

AIの楽園追放。AIは人類を滅ぼすのか/エクス・マキナ  

昨今、ディープラーニングによる機械技術の急速な発展が進んでいます。 将棋ソフトの飛躍的な能力向上にも貢献するなど、様々な分野での活用が期待されており、中でもAI(人工知能)については、かなりの期待ができるところです。 一方で、機械の発達は人…

アメリカ大統領は替え玉か/デーヴ

影響力という点においては、アメリカ大統領ほど影響力の強い人もいないのではないでしょうか。 アメリカ映画において、大統領を主役にした映画は数多くありますが、その中でも、大統領の影武者が主人公というコメディ映画は一風変わったものでもあります。 …

女の友情は真実か/ピッチ・パーフェクト

笑いあり涙ありのエンターテインメント性を重視した音楽映画「ピッチ・パーフェクト」。 音楽が重要な映画には違いありませんが、音楽のノリを楽しみつつ、一人の女の子が孤独な状態から、仲間を思える人間に成長していくビルディングスロマンとしても見るこ…

サム・シェパードよ永遠に。正しい資質とは/ライトスタッフ

数多くのファンに愛されながら、3時間を越える大作ということもあって、見られる機会も少なくなりがちな作品の一つに「ライトスタッフ」があります。 これは、人類を月に向かわせるためのマーキュリー計画(MISS、Man In Space Soonest、 人間をできる限り…

どちらから見るか。/クリント・イーストウッド「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」

クリント・イーストウッド監督が硫黄島プロジェクトと称して作成した2部作品。 「父親たちの星条旗」と「硫黄島からの手紙」について、主に父親たちの星条旗をメインにしながら、どのような物語かを解説していきたいと思います。 突然、英雄になってしまっ…

ミニオンはついていく/怪盗グルーの月泥棒

「怪盗グルーの月泥棒」は、ユニバーサル・ピクチャーズ初の配給となる3Dアニメ作品です。 何はなくとも注目されるのは、主人公である怪盗グルーよりも、黄色くて愛らしいキャラクターであるミニオン達ではないでしょうか。 映画館のCM中にも時々出演し…

オタクが妄想する理想の恋愛/「トゥルー・ロマンス」  

トム・クルーズが主演し、ミュージックビデオを思わせる音楽の使い方とレイバンのサングラスやMA-1などで注目を浴びた「トップガン」、その監督を務めたトニー・スコット監督による、オタクのための理想の恋愛を描いた作品が「トゥルー・ロマンス」です…

アン・ハサウェイの代表作/プラダを着た悪魔 感想&解説

ファッション系のおしゃれ映画なのかと思ってしまう題名「プラダを着た悪魔」ですが、この作品は、社会を知らない若者が、ものすごい理不尽に触れながら、仕事を通して成長していく仕事映画といっていい作品となっております。 アン・ハサウェイという類まれ…

サピア=フォーフの仮説で思考は変わる/映画「メッセージ」感想&解説

テッド・チャンの名作「あなたの人生の物語」を映画化した「メッセージ(Arrival)」について、俗にファースト・コンタクトものと呼ばれる本作品の圧倒的な魅力と、原作のよさを生かしながらも映画的に優れた作品に仕上げた部分について、解説してみたいと思…

過去も含めて愛さなきゃ殺す/ヒストリー・オブ・バイオレンス

瞬間移動の装置の中にハエがいたために、ハエと同化してしまった男の悲劇を描く「ザ・フライ」や、ロシアマフィアによる人身売買の現実について知ってしまった女性が巻き込まる「イースタン・プロミス」などで有名な、デヴィット・クローネンバーグ監督。 そ…

誰かの幸福は誰かの不幸/クリント・イーストウッド「トゥルー・クライム」  

クリント・イーストウッド監督といえば、俳優では「ダーティ・ハリー」「マディソン群の橋」、監督では「許されざるもの」や「グラン・トリノ」といった素晴らしい作品に出演・撮影している大物中の大物です。 そのクリント・イーストウッド作品の中でも、す…

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