シネマトブログ

映画の評論・感想を紹介するサークル「ブヴァールとペキュシェ」によるブログです。不定期ですが必ず20:00に更新します

邦画

エヴァ監督庵野秀明初実写作品「ラブ&ポップ」の感想&解説2

庵野秀明初監督作品「ラブ&ポップ」の前半部分の解説をしましたので、今回は、残りの部分について解説&感想を述べていきたいと思います。 前編がまだな方は、ぜひ前編をご覧になってから本記事に戻ってきていただきたいと思います。 前回の記事では、かじ…

エヴァ監督庵野秀明初実写作品「ラブ&ポップ」の感想&解説1

庵野秀明監督といえば、言わずと知れた「新世紀エヴァンゲリオン」の人であることはもはや説明するまでもないと思います。 ただ、エヴァの監督だ、ということはよく知っていても、それ以外での評判というのはあまり知らない、という人が多いのではないでしょ…

戦争アトラクション。感想「1917 命をかけた伝令」

「1917 命をかけた伝令」は、第一次世界大戦を舞台に、二人のイギリス人兵士が、作戦中止命令を届けるために、遠く離れた部隊へと伝令に走る、という話になっています。 ワンカット風で撮影されたということでも話題になっていた作品ではありますが、当…

感想&解説。アニメと見比べて欲しい。ドラマ「打ち上げ花火、下から見るか、横から見るか」

2017年に公開された、アニメ版「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」ですが、本作品の元となった作品は、あの岩井俊二監督が有名になるきっかけとなった作品でもあります。 アニメ版を見た方で、見たことのない方はぜひご覧いただきたい作品で…

夫婦円満の秘訣。感想。映画「家に帰ると必ず妻が死んだふりをしています。」

「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。」は、悩みを抱えた人間の駆け込み寺である、yahoo知恵袋に投稿された内容をもとに広がった作品となっています。 本記事では、安田顕と、榮倉奈々という二人の主演によって作られた映画版について、語ってみた…

仁義を刻む。感想&解説。渡哲也主演「仁義の墓場」。

渡哲也といえば、「西部警察」として思い出す人が多いとは思いますが、東映におけるやくざ映画の傑作の一つである「仁義の墓場」も見逃すわけにはいかない作品となっています。 東映初主演として作られた「仁義の墓場」ですが、今の時代であれば考えられない…

続編の前の復習に。星の王子さまニューヨークへ行く。感想&解説

エディ・マーフィ主演であり、続編もつくられる「星の王子さまニューヨークへ行く」。 本作品は、アフリカにあるとされる架空の国ザムンダの王子であるアキーム(エディ・マーフィ)が、何もかもが与えられていると同時に、何の自由もない日々の中、自分の奥…

過ち一つで人生は狂う。でも幸福かも。真木よう子主演。感想「さよなら渓谷」

真木よう子が主演した「さよなら渓谷」。 日本アカデミー賞主演女優賞にも輝いた本作品は、日本映画らしいある意味で暗くて重たい話になっています。 人生に過ちは発生するものです。それを、なんてことのないものととらえるのか、一生抱え込まなければなら…

戦争は終わらない。スパイク・リー監督「ザ・ファイブ・ブラッズ」感想

スパイク・リー監督といえば、「ドゥ・ザ・ライトシング」や「マルコムX」でお馴染みの監督ですが、ネットフリックス資本でつくられた作品「ザ・ファイブ・ブラッズ」について、感想を述べてみたいと思います。 ネタバレありで感想を書きますので、気になる…

お子さんのいる人は見てはいけない。トラウマ映画「震える舌」

本日紹介する作品は、下手なホラー映画よりも数段恐ろしい映画になっています。 それでなくとも、最近は衛生関係に対しての意識が強くなっている昨今ですから、そんな時期に「震える舌」を見ることはオススメしません。 しませんが、こういう映画もあるとい…

県民の空気感がよくわかる。感想&解説「翔んで埼玉」

日本アカデミー賞もとった「翔んで埼玉」ですが、この作品は、「パタリロ!」で有名な、魔夜峰央によるギャグマンガとして、1982年から連載された作品を映画化しています。 なぜ、今「翔んで埼玉」なのか、という点は気になります。 その決定的な事柄は…

ウイルスの予言。角川映画記念すべき一作「復活の日」

ウイルスによる影響は多大になってきている昨今。 ウイルスが関係する映画作品というのも数多くあり、どのような騒動になっていくのか、その最悪のシナリオがわかる、という点で、今見ると違った見方ができる作品がありますので、注目の一作を紹介していきた…

北海道の壮絶な開拓。映画「北の螢」

蝦夷地が北海道と命名されて150年以上がたった現在。 観光地として様々な人が訪れる場所ですが、その広大な土地と、厳寒の冬という中、一筋縄ではいかない場所でもあります。 今回は、1984年に公開され、北海道の樺戸集治監という、北海道の開発の歴…

ライフスタイル提案型映画「間宮兄弟」感想

「間宮兄弟」といえば、江國香織原作にして、森田芳光監督による代表作の一つとなっています。 内容といえば、30歳を過ぎていながら兄弟で二人暮らしをしている間宮兄弟にスポットをあてており、彼らがどういう風にして日常を過ごしているのか、ということ…

これぞ青春。森田芳光監督「の・ようなもの」

森田監督といえば映画「失楽園」で一世を風靡する一方で、江國香織原作小説「間宮兄弟」のほのぼのコメディものまで手掛ける、幅広い才能で活躍したか人物です。 今回は、森田監督の長編映画デビュー作である「の・ようなもの」について、その面白さを語って…

少年はお姉さんを仰ぎ見る。感想解説考察。映画版「ペンギン・ハイウェイ」

「ペンギン・ハイウェイ」といえば、大学時代にああしていればこうしていれば、というもしもを何度も繰り返しながら後悔を重ねる主人公を描いた「四畳半神話大系」や山本周五郎賞を受賞した「夜は短し歩けよ乙女」といった作品をだしている森身登美彦の作品…

一つ目作品も押さえるべし。映画「ジュマンジ」感想&解説

映画「ジュマンジ」といえば、いまやロック様を筆頭に活躍する作品のように思われる方もいるかもしれませんが、かつては、ロードショーなどでもたびたび放映され、その教育的でありながら心温まるエピソードにお茶の間が癒されたものでした。 1995年に日…

ネタバレ多少あり。感想&解説「ジョーカー」

映画というのはいつの時代も世の中を反映する作品が話題になるものです。 今回紹介する映画「ジョーカー」は、病気を患っていて、身体の調子もよくない母親と暮らしている男が、いかにして、バットマンシリーズで有名な悪役ジョーカーへと生まれ変わったかを…

感想&解説。深作欣二監督「蒲田行進曲」

深作欣二監督といえば、仁義なき戦いシリーズや、バトルロワイヤルといったイメージが強いかと思いますが、当時の日本アカデミー賞などを総なめにした偉大なる作品として「蒲田行進曲」があります。 エンターテインメント性と、男の身勝手さ、女性がいかにふ…

感想&解説。深作欣二監督「火宅の人」

誰しもみんな煩悩にまみれて遊んでいたい、という欲求を抱えてしまうのではないでしょうか。 今回とりあげるのは深作欣二監督「火宅の人」です。 火宅とはどういう状況なのか。 小説家の男と、その周りの女性たちを描く傑作映画となっておりますので、見てな…

空っぽの人間がいる場所。是枝裕和監督「空気人形」

是枝監督といえば、「万引き家族」によって、法の外側でしか生きることのできない疑似的な家族のつながりを描き、「そして父になる」では、血のつながらない親子でも、本当の親子になれるのか、という現実を赤子の取り違え事件をもとに作り上げています。 そ…

世界は狂っていていい。ネタバレ感想。こうやって見た「天気の子」

新海誠監督は、「君の名は」で圧倒的な知名度と人気を得ました。 その新海監督による最新作「天気の子」は、物語的にかなり驚くことをやっています。 普段映画を見慣れない人もいると思いますが、本作品が、どんな特殊さがあるのか、シネマトブログ運営がど…

15分間の悲劇。感想。クライングフリーセックス

世の中には、いろいろな映画が存在するわけですが、「クライングフリーセックス」は、15分という短編映画ながら、映画館で上映までされた、というかなり異色の作品となっています。 15分という短い作品ではありますが、続編が制作される(ただし、本当に…

楽しみ方もある。感想。映画「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」

漫画原作の実写映画化というのは数多くありますが、よくも悪くも、ファンの気持ちにこたえられないことのほうが多いのが、この手の映画の切ないところです。 荒木飛呂彦氏のジョジョシリーズは、他の追随を許さない独特の、ともすれば、その時代の面白さを取…

カッコよくない犯罪の真実。映画「全員悪人」

だいたいにおいて映画の中の犯罪行為というのは、美化されたりすることが多いものです。 または、脚色された中で殺人が行われ、ある意味で恐ろしく、美しいものとして描かれたりするものですが、「全員死刑」では、そういった真正面の犯罪映画とは異なった描…

浅野温子主演、映画「スローなブギにしてくれ」

藤田敏八監督といえば、小池一夫原作「修羅雪姫」の映画を撮影し、「ダイアモンドは傷つかない」を撮影した監督でもあります。 俳優としても活躍する監督ですが、角川映画のラインナップの中でも「スローなブギにしてくれ」について感想を述べてみたいと思い…

田中美佐子。山崎努。感想&解説。映画「ダイアモンドは傷つかない」

荒木飛呂彦の漫画「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンド傷つかない」と、関係があるのかといえば、別にそういう話はききませんが、少なくとも、そんなつながりで気になってしまった方も少なからずいるのではないでしょうか。 本作品は、女優の田中美佐子映画…

亡くなった家族の受け入れ方。映画「ラブリーボーン」

ラブリーボーンは、ハリーポッターシリーズの監督でおなじみピーター・ジャクソン監督による作品です。 14歳で殺された女の子が、現世と天国との間から家族や友人を見守るというファンタジーさと犯罪が入り混じった稀有な作品となっています。 残酷な話に…

不評?能年玲奈・のん主演「ホットロード」感想&解説

十代におけるバイブルとして語られる漫画「ホットロード」。 本作品を能年玲奈主演によって映画化したわけですが、色々と賛否両論がある作品となっております。 余分なところや、日本映画の悪いところがでていないわけではありませんが、この映画が伝えたい…

広瀬すずの演技力。映画版「四月は君の嘘」

広瀬すず主演による人気漫画「四月は君の嘘」の映画について、ごくごく簡単に魅力について語ってみたいと思います。 今回は、偏った感想になっておりますのでご注意いただければと思います。

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