シネマトブログ

映画の評論・感想を紹介するサークル「ブヴァールとペキュシェ」によるブログです。不定期ですが必ず20:00に更新します

ニャロ目

『アウトレイジ 最終章』予告編公開記念!!

10月7日から公開が予定されている北野武監督の『アウトレイジ 最終章』。その予告編が公開されました。 一分半の映像の中に、銃撃・怒号・そしてアウトレイジを象徴する「車」の映像が詰め込まれています。 そもそもなぜ北野監督は執拗にヤクザ映画を繰り返…

やくざフレンズ 『アウトレイジ 最終章』2017年10月公開予定

北野武監督の唯一のシリーズ映画『アウトレイジ』の最新作にして最終作(予定)の『アウトレイジ 最終章』が2017年10月7日に公開されます。監督の実に18本目の作品です。 本項では現時点で分かっている情報を簡潔にまとめ、映画公開に向けて静かにテンション…

松方弘樹主演作、次々続々DVD化!

2017年1月に亡くなった松方弘樹の絶版・入手困難な主演作が次々とソフト化されています。 これまでは有料動画配信サイトなどで観られたものの実際に手元に置いておきたいというファンの方は嬉しいことですよね。 簡単に特集してみます。 まずは「松方弘樹脱…

渡瀬恒彦『鉄砲玉の美学』まさかのDVD化! 

渡瀬恒彦氏が亡くなった影響と思われますが主演作のDVD化が次々と発表されました。 せっかくなのでわかっている限りの情報をここにまとめてみます! まずはまさかのDVD化!『鉄砲玉の美学』! 鉄砲玉の美学 [DVD] 出版社/メーカー: TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)…

狂犬・渡瀬恒彦のたたずまい 完結編

松方弘樹に続き、渡瀬恒彦もこの世を去りました。 深作監督や脚本家の笠原和夫はあの世で何を思うでしょう。 次々やってくる『仁義なき戦い』のキャスト陣をみて、新しい映画製作に燃えているのかもしれません。 本稿では、名優・渡瀬恒彦が最も輝いていたと…

松方弘樹出演のヤクザ映画を振り返る

近年、映画関係の大御所たちが鬼籍に入ることが多くなっています。 私が好きな任侠・ヤクザ映画でも高倉健、菅原文太、安藤昇、曽根晴美・・・。 ヤクザ映画の黄金期がすでに40年前ですので亡くなる方が多いのも仕方ないことです。 しかし、実際に訃報を耳にす…

もはやアートなのか 諸星大二郎特集!!

本日は一部に熱狂的なファンを持つ漫画家・諸星大二郎の作品を紹介したいと思います。もちろん全て自分で読んだものなので、お勧め作品が満載です! そもそも諸星大二郎とは? 高橋留美子の『うる星やつら』の諸星あたるの苗字に引用されているように素人・…

夏に観たい! 学校×ホラー映画特集!

今回は特別企画ということで、暑い夏に観れば涼しくなる?ホラー映画を紹介します。舞台に学校、もしくは子供たちが主要登場人物になっている作品を取り上げてみます。ぜひ童心に帰って怖がりましょう! ①『学校の怪談』シリーズ(1、2、4平山秀幸監督、3の…

もっと映画を楽しむために 映画評論本の紹介!

本日は映画をもっと楽しむために非常に参考になる本を紹介してみたいと思います。全て自分で読んでいいなと思った本なので、ぜひぜひ読んでみて下さい。 ①『定本 映画術』 定本 映画術 ヒッチコック・トリュフォー 作者: フランソワトリュフォー,アルフレッ…

映画化多数! 作家・吉村昭特集!

本日はいくつもの映画の原作(相米慎二『魚影の群れ』や今村省平『うなぎ』など)となっている小説家・吉村昭の作品の中からオススメの作品を紹介していきたいと思います! ①漂流 江戸時代、無人島に流れ着いてしまった男の12年に及ぶ孤独な戦いを描いた作品…

三毛別羆事件 千葉真一・真田広之『リメインズ 美しき勇者たち』(1990年)

今回ご紹介するのはこちら、『リメインズ 美しき勇者たち』(1990年公開)。昔はテレビでも放映されていたようですが、最近はやってないみたいです。レンタルでも観られますしDVD自体もそんなに高くないので観ようと思えばいつでも観れる作品となっています…

爆裂!相米ワールド 『ションベン・ライダー』(1983年)

『ションベン・ライダー』。 相米慎二の三作目(『翔んだカップル』、『セーラー服と機関銃』に続く)であり、主演をつとめた河合美智子と永瀬正敏にとってはデビュー作(主要登場人物である少年少女のもう一人は坂上忍)。 不可解にしてエネルギーに満ち溢…

インテリヤクザはお手の物!! 成田三樹夫特集!!

本日はやくざ映画で大活躍した個性派俳優・成田三樹夫さんについて書いていきたいと思います。 一目みたら忘れられない風貌で人気となった成田氏。今でもファンは多いです。 鯨の目―成田三樹夫遺稿句集 作者: 成田三樹夫 出版社/メーカー: 無明舎出版 発売日…

相米慎二監督、デビューす。 『翔んだカップル オリジナル版』(1982年)

『翔んだカップル オリジナル版』は1980年に公開された『翔んだカップル』のディレクターズ・カット版で15分ほど長くなっております。 相米監督のデビュー作でもあり、鶴見辰吾・薬師丸ひろ子の初主演作品という初々しい作品です。 その後、開花することにな…

汚れちまった悲しみに・・・ 『ゴジラ対ヘドラ』(1971年)

本日はゴジラシリーズ11作目『ゴジラ対ヘドラ』(監督・坂野義光)を取り上げます。 みんな大好きゴジラ作品の中でも一際異彩を放つ本作。果たしてどのような内容なのでしょうか。 われわれが生み出した怪物・ヘドラ ヘドラはもともとは宇宙から飛来した鉱物…

やくざだけど野球をやってみた。 岡本喜八『ダイナマイトどんどん』(1978年)

今回ご紹介する映画は岡本喜八監督の『ダイナマイトどんどん』。 戦後、民主主義がアメリカから持ち込まれたことにより、それまでの血で血を洗う「抗争」から「野球」でやくざ同士を競わせて、平和的に社会に溶け込ませるという内容。 実際に東映などの任侠…

相米慎二、かく語りき。 『セーラー服と機関銃 完璧版』(1982年)

今回は本編公開の翌年に公開された薬師丸ひろ子主演の『セーラー服と機関銃 完璧版』について語りたいと思います。 四代目は女子高生 『完璧版』とは編集の段階で切り落とされた部分を追加したディレクターズカット版です。本編が予想外の大ヒットを記録した…

あの時君は若かった!? 『仁義なき戦い』の役者は撮影時、何歳だったの?

どう見てもカタギの方とは思えない俳優陣が迫力ある演技を披露する『仁義なき戦い』。特に第一部は山守組内部抗争の歴史(10年以上)をスリリングに描写していて、荒波にもまれたようなカメラの動きに呼応するように役者たちもノリノリな演技を見せてくれま…

狂犬・渡瀬恒彦のたたずまい

今回は俳優・渡瀬恒彦氏の若かりし頃(つまりは東映のヤクザ映画に出演していた頃)の溢れる魅力について書きます。 渡瀬恒彦の魅力とは? まずはなんといってもその「眼の力」。 彼の演じるチンピラがなぜ魅力的かというとその眼の鋭さ/凶暴さにあります。…

五部作、堂々の完結! 『仁義なき戦い 完結篇』(1974年)

今回は『仁義なき戦い』シリーズのラスト作品である、五作目の『完結篇』を取り上げます。 各組織の逮捕により収束したはずの広島抗争。しかし、これまで闘争の中心であった広能や武田より若い世代が次第に台頭しはじめ、まだまだ広島やくざの争いは終わりそ…

シリーズ4作目! 『仁義なき戦い 頂上作戦』(1974年)

前作『代理戦争』から引き続き、大規模抗争が描かれる本作。今回は警察側も黙っておらずそれぞれの組のトップ・幹部の逮捕による抗争の終結を狙った「頂上作戦」が展開されます。果たして広能はじめとする広島やくざたちはどうなるのでしょうか。 簡単なあら…

シリーズ3作目! 『仁義なき戦い 代理戦争』(1973年)

番外編であるニ作目『広島死闘篇』を挟んだ三作目。一作目の実質的な続編となり、四作目『頂上作戦』とセットの作品でもあります。 ますます人間関係は複雑怪奇、抗争の規模も呉だけではなく広島市、そして神戸の大組織が絡んでくるなど波乱に満ちた展開が描…

菅原文太の五大シリーズを振り返ってみる

今回は映画俳優・菅原文太が東映にて遺した五つのシリーズもののを振り返ってまとめてみたいと思います。 どれも見ごたえがあり人気のあったシリーズですので興味がある方はどんどん掘り進めていって下さい!(ちなみに自分は今回とりあげた作品のうち、まだ…

映画は暴力なり 深作欣二『仁義なき戦い』(1973年)

あまりに有名すぎる本作品。 深作監督語るところによれば、この作品のテーマは一貫して「暴力」。 その後の映画そのものに大きな影響を与えることになった、このビッグシリーズの一作目は、「暴力」が最もストレートに生き生きと観客の前に提示されます。 そ…

映画で見る明友会事件の裏表~表篇~ 『日本暴力列島 京阪神殺しの軍団』(1975年)

今回は明友会事件を取り扱った映画である『日本暴力列島 京阪神殺しの軍団』を取り上げます。監督は「将軍」こと山下耕作。 この作品では明友会事件を狩る側として柳川組組長をモデルとした主人公を演じる小林旭たちが登場します。 翌年公開された『実録外伝…

映画で見る明友会事件の裏表~裏篇~ 『実録外伝 大阪電撃作戦』(1976年)

今回は松方弘樹主演、中島貞夫監督・高田宏治脚本の『実録外伝 大阪電撃作戦』を取り上げます。 やくざの抗争事件の中に明友会事件というものがあり、大阪の愚連隊である明友会がそれとは知らずに山口組三代目にいちゃもんをつけ、そのために討伐隊が結成さ…

沖縄を舞台にしたヤクザ映画はだいたい傑作という説を唱え隊。

ヤクザ映画in沖縄 今回は沖縄を舞台にしたヤクザ映画をまとめてご紹介したいと思います。 やくざといえば網走刑務所、なんてイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれません。 確かに高倉健主演の『網走番外地』シリーズもありますし、北海道の閉ざされた雰囲…

やくざと役者は一字違い 安藤昇特集!!

本日は、かつて愚連隊/やくざのアタマを張りながらも引退、その後は役者や実業家として大活躍した異色の俳優、安藤昇をとりあげたいと思います。 安藤昇 90歳の遺言 作者: 向谷匡史 出版社/メーカー: 徳間書店 発売日: 2016/05/31 メディア: 単行本 この商…

ヤクザ、新たなる混乱を求めて 深作欣二『博徒外人部隊』(1971年)

今回は深作欣二監督の1971年の作品『博徒外人部隊』を取り上げます。 鶴田浩二主演で、「任侠映画からヤクザ映画」への移行期にあたる時期に撮られた作品です。 七人のやくざ、集合す ストーリーは非常に分かりやすいです。 横浜には、郡司(鶴田浩二)の所…

Amazonビデオで観る激レアやくざ映画!!

最近はVHSでしか販売されていなかった商品も動画配信サービスで気軽に観られるようになりました。 一癖ある映画好きな方にも嬉しい時代になってきましたね。 特に地方に住んでいるとたとえ名画座にかかるような映画でもそもそもそんな名画座がないという…。…

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