シネマトブログ

映画の評論・感想を紹介するサークル「ブヴァールとペキュシェ」によるブログです。不定期ですが必ず20:00に更新します

ウエストワールド感想&考察 押井守的な素晴らしさ。J・J・エイブラムス

人間と見分けがつかない精密なロボット達を、どんな目に合わせてもいいと許されているアミューズメントパークがあったとしたら、人はそこでどんな風に過ごしてしまうのでしょうか。 あるものは正義の味方となり、あるものは悪役として非道の限りを尽くす。 …

未来少年コナンの原型? 高畑勲初監督作品/太陽の王子 ホルスの大冒険

高畑勲の初監督作品であり、宮崎駿が作品に本格的に関わった作品として有名な「太陽の王子 ホルスの大冒険」。 公開当初、興行的には失敗とされながら、後に有名となる実力派の人間がかかわっている本作品について、感想を述べてみたいと思います。

時間を止められたら、貴方は何をする?/フローズン・タイム

時間をとめて自由に好きなことができるとしたら、一体何をするでしょうか。 金銀財宝を盗み出したり、はたまた、自分の欲望を満たすために行動を起こすか、いずれにしても、ろくなことにはならなそうです。 「フローズンタイム」は、フォトグラファーでもあ…

お前のミルクシェイキを飲みつくす!感想&解説/ゼアウィルビーブラッド

ポール・トーマス・アンダーソン監督(以下PTA監督)といえば、映画界の中でも才能に溢れた人物として、有名な人物です。 アメリカのポルノ業界の隆盛と、その中で翻弄される主人公を描いた「ブギーナイツ」を監督したことで一躍有名になり、トム・クルー…

二階堂ふみの赤裸々演技。感想&解説 映画「私の男」

「私の男」は、直木賞を受賞した桜庭一樹の作品を映画化したものです。 主に北海道を舞台に、閉鎖的な親子の関係を描いており、内容の過激さも含めて好き嫌いがはっきりする作品とは思いますが、見所を含めて感想や解説をしてみたいと思います。

人間は変わることができる。黒人差別/大統領の執事の涙

人間の価値観は変化していきます。 かつては良しとされていたものも、時代を経るにつれて悪いものにかわっていったりするものです。また、その逆もあります。 人類の歴史の中でも、奴隷文化や差別の歴史というものは今の我々にとってすれば、常識外のことで…

高畑勲監督遺作「かぐや姫の物語」

「ホーホケキョ となりの山田くん」から14年。高畑勲監督による「かぐや姫の物語」は、興行的にふるうものではありませんでしたが、一度は見ておく映画としてオススメしたいと思います。 また、数々の良作を作り、多くのクリエイターの影響を与えた高畑勲…

ネタバレ解説。人は見かけじゃない/スリービルボード

3枚の看板を田舎の道沿いに立てる。そこから波及する影響をもとに、人々の心のありようが浮き彫りにされる「スリービルボード」。 わかりやすいアクションがあるわけでも、心が熱くなるような恋愛劇があるわけでもない本作品ですが、看板に表裏があるように…

君の名は。好きな人は前作も。解説&感想「言の葉の庭」

社会現象ともいえる人気となり、日本アニメ会にとって大きな影響を与えた新海誠監督「君の名は。」ですが、その前作にあたる「言の葉の庭」も、ファンであれば抑えておきたいところです。 「言の葉の庭」は46分という、かなり上映時間の短い作品となってお…

主体性がない人は損をする。岩井俊二「リップヴァンウィンクルの花嫁」

岩井俊二監督といえば、蒼井優の出世作となった「花とアリス」や「リリィ・シュシュのすべて」などで有名な監督です。 ミュージックビデオの仕事をしつつ、奥菜恵の存在感が示された「ifもしも~打ち上げ花火下から見るか横から見るか」で話題となり、一躍人…

ファミリーでも安心映画。紳士なクマが大活躍/パディントン

くまのパディントンといえば、全世界でも販売されている有名な児童文学の一つです。 子供の頃に読まないまでも見かけたことがある人も多いのではないでしょうか。 クマのパディントン 作者: マイケルボンド,R.W.アリー,Michael Bond,R.W. Alley,木坂涼 出版…

日本語も英語も伝わらない/ロスト・イン・トランスレーション

ソフィア・コッポラ監督といえば、言わずとしれた「地獄の黙示録」や「ゴッドファーザー」シリーズで有名なフランシス・フォード・コッポラ監督の娘です。 そのソフィア・コッポラの監督2作品目にあたるのが「ロスト・イン・トランスレーション」となってい…

子供は成長し、親は学ぶ/映画「ルーム」

アカデミー賞ノミネート作品であり、主演のブリー・ラーソンがアカデミー賞主演女優賞を受賞した作品です。 実際にオーストリアで起こった事件である「フリッツル事件」を基につくられた作品であり、事件そのものは、非常に重たい内容となっていますが、本作…

誰が最後だ!考察&感想&解説 スターウォーズ 最後のジェダイ  

エピソード7に続き「スターウォーズ 最後のジェダイ」が公開されました。 ネタバレは最小限にしつつ、賛否両論ある本作品について、どういった物語となっているのかについて考えながら、見ていきたいと思います。

愛情こそが世界を変える/ライアン・ジョンソン「ルーパー」  

「スターウォーズ 最後のジェダイ」において、脚本・監督を務めたライアン・ジョンソン監督による映画「ルーパー」は、一風変わったSF映画です。 未来からきた人間を殺すと、お金がもらえるという闇社会で生きる主人公が、未来の自分と出会うという物語と…

悩み事から逃げたら、こうなるかも/マシニスト

どんな人であったとしても、悩み事というのは尽きないものです。 ましてや、それがとりかえしのつかないことをしてしまって、誰にもいえない状況になってしまったら、ノイローゼになってしまっても不思議ではありません。 マシニストは、悩みによって自分自…

2017年映画9本 シネマトブログ振り返り!

2017年も色々な映画が公開されましたが、当「シネマトブログ」でも紹介した作品について、改めて振り返ってみたいと思います。

愛することについて/きみに読む物語

年齢を経た中ですれ違う男女を描いた「ブルー・バレインタイン」や、ダッチワイフを彼女だとして連れてきた心の弱った男を「ラースとその彼女」で演じたライアン・ゴズリング。 ラースと、その彼女<特別編> [DVD] 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム…

正義はいったいどこにある。/日本で一番悪い奴ら

「凶悪」でリリー・フランキーとピエール瀧の二人を、ものすごく恐ろしいおじさんとして演出した白石和彌監督。 白石監督のその次の作品にあたるのが「日本で一番悪い奴ら」です。 古きよき日本映画の生臭さをただよわせながら、暴力を時に恐ろしく、時にユ…

子供の幸せは誰が決めるのか/ゴーン・ベイビー・ゴーン

ベン・アフレックといえば、「ゴーン・ガール」で冴えない旦那を演じる俳優を一方で、「グッド・ウィルハンティング」では共同脚本、「ザ・タウン」や、要人救出のために、偽の映画をつくるといって乗り込む「アルゴ」では監督もこなす多才な人物です。 そん…

地元に居づらい人はよくわかる。解説。マンチェスター・バイ・ザ・シー

「マンチェスター・バイ・ザ・シー」は、アカデミー賞オリジナル脚本賞を受賞、そして、主演のケーシー・アフレックがアカデミー賞主演男優賞を受賞した作品であり、それ以外にも数々の賞にノミネート・受賞した良作となっています。 そんな、「マンチェスタ…

騙されるより、騙されたい。マッチスティック・メン

騙されるということは不幸なことなのでしょうか。 多くの場合、騙されることはいいことではなく、残念な出来事であることは間違いありませんが、時には騙されたほうがいいことだってあったりします。 リドリー・スコット監督が描く、詐欺師を主人公にした映…

会社か、法令順守か。リドリー・スコット監督「エイリアン」  

言わずとしれた、SFホラーの古典であり、「エイリアン」という名前を聞けば、誰しもが、だいたいどういう映画かわかってしまう有名作品でもあります。 ただし、エイリアンシリーズも後半になるに従ってその影響力を徐々に失っていき、ついには「エイリアン…

女性の戦い方。アトミック・ブロンド

映画にでてくる女性のアクションスターというのは、だいたいが細腕です。 「トゥームレイダー」や「ミスター&ミセススミス」などで、アクションもバリバリこなしていたアンジョリーナ・ジョリーや、バイオハザードシリーズでお馴染み、ミラ・ジョヴォヴィッ…

人生の選択ミス。17歳に戻れるならどうする/セブンティーンアゲイン

人生の中で、誰しも一度は「あのとき、こっちを選択していれば今頃は」と悔しく思ったことがあるのではないでしょうか。 一度選択してしまった事柄を帰ることはできませんが、もしも、やり直すことができれば違った人生を歩んでいただろうなと考えてしまうの…

隣人トラブル! ネイバーズ2

大人になろうとする大人と、子供であり続けたい男との隣人トラブルを描いた「ネイバーズ」ですが、その続編が「ネイバーズ2」です。 ご近所トラブルという、家をもっている人間であれば、いつ発生してもおかしくないデリケートな問題を含んだ内容をコメディ…

毒親。デンゼル・ワシントン主演・監督「フェンス」

デンゼル・ワシントンといえば、ハリウッドの歴史上の中でも、黒人俳優に大きく貢献し続けている人物でもあります。 「フェンス」という映画でもでてくるところですが、黒人差別というのは、確実に存在しており、その中で、黒人は様々な制約があったことは、…

苦手な人も。園子温監督 冷たい熱帯魚。解説&感想

園子温監督は多作な監督です。 「冷たい熱帯魚」は、2010年に公開された映画であり、このあたりの園子温監督は、後に続く「恋の罪」などもあって、実際の事件を元に映画にする監督というイメージも若干ついていた時期でもあります。 そのため、見るタイ…

リタイア後の過ごし方/マイ・インターン

アン・ハサウェイとロバート・デニーロが主演。 俳優そのものも豪華ですが、監督・脚本は、「恋愛適齢期」などでヒットをだしたナンシー・マイヤーズが行っています。 リタイヤ後の人生を考えさせられると共に、どういう生き方こそが自分にとって大切なのか…

総統はお怒りか/ヒトラー 最期の12日間

ダンケルク等の戦争映画が盛り上がりをみせつつある昨今、第二次世界大戦におけるナチス・ドイツの終わりを描いた作品が「ヒトラー 最後の12日間」です。 非常にデリケートな作品ではありますが、当時のドイツの何を描こうとしたのかを考えてみたいと思い…

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