青春は暴力そのもの。原作も含めた感想。映画「恋は雨上がりのように」
女子高生に好かれる中年おじさんの映画。
ある程度現実というものに巨大な壁があると知っている人たちからすれば、単なる妄想を具現化した作品だと思ってしまうのが「恋は雨上がりのように」という作品のある意味においての不幸なところかと思います。
ファミレスの雇われ店長の、45歳バツイチが、女子高生に好かれるという非現実性と、近年問題視された「PとJK」といった作品もある中で、偏った見方になりそうな本作品について、原作も含めた中で、どのような魅力があるか、感想を述べてみたいと思います。
続きを読む
身勝手な親たち。ネタバレあり。映画「ラブレス」アンドレイ・ズビャギンツェフ
冷め切った夫婦関係。
お互いに恋人がいて、それを隠すこともないまま離婚協議をすすめ、高級マンションを売り払おうと算段をつける。
二人がそれぞれの生活をすすめていこうとしている中、一人息子の行く先だけが決まっていない。
なんと恐ろしい状況でしょうか。
「裁かれるは善人のみ」でカンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞したアンドレイ・ズビャギンツェフ監督による「ラブレス」。
親子の関係や、浮気する奥さんなど、ズビャギンツェフ監督の集大成ともいえる作品となっている本作品について、ネタバレを気にせず語ってみたいと思います。
この物語は、ロシアの作品ではありますが、決して遠い国の物語ではありません。
トロッコ問題。アメリカンスナイパー感想&解説 クリント・イーストウッド
クリント・イーストウッド監督といえば、80歳を越えてなお映画を製作し続ける紛れもなくA級の映画監督です。
アメリカの魂は移民であろうと継承できるという思いを描いた傑作「グラン・トリノ」や、孤独だった女性とトレーナーがボクシングを通じて生きることについて浮き彫りにした「ミリオンダラー・ベイビー」。
ほぼ毎年のように作品をつくり、その作品の大半が深いテーマと示唆に富んでいるのですが、クリント・イーストウッド作品の中でも頭一つぬけた作品として「アメリカン・スナイパー」について、感想&解説をしてみたいと思います。
ネタバレを含めて書いていきますので、気になる方はお気をつけください。
続きを読むむかわ竜で盛り上がったら、この映画/ジュラシック・パーク
日本で最大の全身骨格恐竜であるとされている通称むかわ竜。
歴史的発見の後押しもあって、恐竜に対する興味がじわじわと盛り上がっている人も多いのではないでしょうか。
太古のロマンである恐竜。
そんな恐竜へのロマンが現実化した、歴史的な作品である「ジュラシック・パーク」について、改めて感想&解説をしてみたいと思います。
続きを読む