2018年映画8本振り返り シネマトブログ記事特集
2018年にシネマトブログで紹介した作品について、改めて振り返ってみたいと思います。
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スターウォーズ最後のジェダイ
スターウォーズシリーズの7に続く、最新作です。
惜しくも亡くなってしまったレイア姫役のキャリー・フィッシャーがでているということもあって、大変胸にぐっとくる内容でした。
エピソード4から公開されたルークという少年の物語が、エピソード8によって見事に昇華されていた点は、感動ものです。
惑星タトゥイーンの二つの太陽をみた人間は、ルークの人生に思いを馳せること間違いなしです。
時代の流れの中で、主人公だったルーク本人が「今更、光る剣を持って戦えというのか」とレイに言っている皮肉もまた楽しめる点でしたし、ジェダイのもつフォースの力が特別なものではなく、誰にでも宿るものだということを示してくれたことで、スターウォーズシリーズの転換点になっているともいえるものとなっています。
スリービルボード
3枚の看板からはじまる母親の戦いの物語。
ただし、小さな町で起こった事件の中で、様々な思いが錯綜し、人間というものが、一面的なものではないことを教えてくれます。
誰にでも存在している複雑な側面を見せてくれる稀有な作品となっています。
人間というのは、どこまでも強く、どこまでも弱くなれるものなのです。
ラブレス
後味の悪い映画です。
ですが、心に突き刺さる映画でもあります。
離婚間際の夫婦の最後の揉め事は、息子をどちらが引き取るか。
お互いに恋人がいて、離婚したらすぐにでも新生活を送ることができる準備がととのっているにもかかわらず、息子の行き先だけが決まっていません。
そんな中、息子が行方不明になります。
事件、事故。
あれほどいらなければいいと口論していたはずの夫婦は、息子を探す善良な夫婦を演じます。
ボランティア団体のほうが、実の親よりも子供を捜すことに熱心だったり、世間体ばかりを気にする人間の愚かしさを描いています。
子供が行方不明になっても、恋人と食事をしていても、インスタ映えを気にする妻。
人は誰でも好き勝手に生きてしまい、それでも幸せになれずに走り続けてしまう。
重いかもしれませんが、見てみて損のない映画となっています。
恋は雨上がりのように
小松奈々・大泉洋主演による、青春映画です。
45歳バツイチの中年と、女子高生の恋愛ということで、おじさんの妄想の産物まるだしのように思われるかもしれませんが、そこにあるのは、もっと複雑な現実です。
人間というものをまるで知らない若者に、好きだといわれたところで分別のある大人というのは、そのまっすぐさに腰が引けてしまうものです。
そんな若者と中年との違いを見せ付けられる作品であると共に、年をとったからといって何もかもが悪くなるわけではない、ということもまた教えてくれる作品となっています。
万引き家族
万引き家族は、色々な意味で話題になった作品でした。
万引きという不法行為によってつながっている、偽りの家族。
しかし、血がつながっていなくても、それが家族であるということにはかわりがないこともまた示しています。
同時に、法の外でしか生きられない人間がいることも教えてくれます。
あるべき知識がなく、また、犯罪を続けることでしか生きられない人たちもいる。
その中で、子供たちを理解してくれている周りの大人たちもいるという、懐の広さと世間の狭さも表現されています。
「そして、父になる」で家族をつくっていく姿を描いた是枝監督がつくる、家族を終わらせる物語である、家族もまた選んでいくものだ、ということを示した、奥深い作品となっています。
犬ヶ島
ウェス・アンダーソン監督によるストップモーションアニメ映画「犬ヶ島」ですが、圧倒的な小道具の作りこみや、世界観の独特さから今までみたことのないような面白い映画となっています。
映像は常に左右対称の構図になっているという徹底ぶりと、外国人からみたかつての日本の不思議な姿が面白いです。
ウニ県メガ崎市という場所で行われる、犬と人との友情物語であり、言葉が通じなくても、種族が違っても通じ合うことができるということを教えてくれる作品となっています。
カメラを止めるな!
ネタバレしないでください、といわれて圧倒的な人気となった本作品。
ゾンビ映画を撮影中に本物のゾンビがでてきてしまったら、という設定の中で、巧みな脚本と構成によってつくりだされた傑作の一つです。
37分間ワンカットで行われているという離れ業もそうですが、その中で行われる違和感にどれだけ気づけるかで、その後の面白さも増えていく、珍しいタイプの映画となっています。
親と子の物語であり、クリエイターと職人の物語でもあり、人間の成長や、みんなで作品をつくっていくということを示した非常にできのいい作品となっています。
作品をつくっている人間の情熱とは裏腹に、映像をみている視聴者側というのは、つくっている人間ほどには気にしていない、という皮肉も込められていて、非常にバランスがいいです。
ボヘミアン・ラプソディ
この映画で、クイーンを知った、という人も多いのではないでしょうか。
フレディ・マーキュリーの伝記的映画である「ボヘミアン・ラプソディ」ですが、クイーンの圧倒的な音楽の良さと、フレディの人生を知ることができ、かつ、人物が似すぎているというディティールもあってか、大ヒットしている映画です。
音楽がどのようにできていくのか、ということもそうですが、本作品は、何よりも家族の物語となっています。
フレディという人間がいかにすごくても、自分を信じきって何もいってくれない人間だけでは、芸術的なものというのは生まれない。
怒ったり、対立したりしながらも物事をいいあえるのか家族だ、ということを見せてくれます。
「ショー・マスト・ゴーオン」
がラストで流れたとき、たしかに、クイーンの音楽はまだ行われているのだ、ということを確信させてくれます。
映画の力によって、再びクイーンに光りが強く当たった、という点においても、感動的な映画となっております。
2018年も様々なタイプの映画を紹介してまいりましたが、いかがだったでしょうか。
大まかに説明をしましたが、各記事にはそれぞれ詳細がかかれていますので、気になったかたは是非リンク先の記事も参考にしていただければと思います。
以上、2018年映画8本振り返り シネマトブログ記事特集でした!!