シネマトブログ

映画の評論・感想を紹介するサークル「ブヴァールとペキュシェ」によるブログです。不定期ですが必ず20:00に更新します

仁義を刻む。感想&解説。渡哲也主演「仁義の墓場」。

仁義の墓場


渡哲也といえば、「西部警察」として思い出す人が多いとは思いますが、東映におけるやくざ映画の傑作の一つである「仁義の墓場」も見逃すわけにはいかない作品となっています。

東映初主演として作られた「仁義の墓場」ですが、今の時代であれば考えられないような、セリフや状況がでてきており、それだけでも面白さを感じられるところとです。

さて、伝説のやくざである石川力夫の生涯が語られる本作品の魅力と見方について考えつつ感想を述べていきたいと思います。

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残されたものの悲しみ。感想。劇場版総集編アニメ「オーバーロード」

劇場版総集編オーバーロード 不死者の王【前編】

劇場版総集編オーバーロード 漆黒の英雄【後編】

 

 異世界転生ものというジャンルは、数えきれないぐらい大量にでてきており、近年においては、その内容も細分化が進んできています。

そんな中、2010年からウェブ上で公開され、現代に続く異世界転生ものの中では必見の作品となっているのが、「オーバーロード」といっていいかと思います。


本作品は、そんな作品群の中にあって特殊な立ち位置にありながら、やはり、本作品における内容が、かつての異世界ファンタジーものとは異なる発想からきていること、また、すべての作品やゲームを愛するものの悲哀も含めて描かれている点も紹介しつつ、感想を述べていきたいと思います。

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ゲーム的ループの傑作。映画「オール・ユー・ニード・イズ・キル」

オール・ユー・ニード・イズ・キル(字幕版)

 

ライトノベルス原作でありながら、トム・クルーズ主演でハリウッド映画化されたことで有名な「オール・ユー・ニード・イズ・キル」。

よくわかる現代魔法」でお馴染みの桜坂洋氏によって書かれた本作品は、いわゆるほかの作品のループものと呼ばれる作品や、タイムトラベルものとは一線を画する内容となっています。

そんなラノベ界でも異色の作品の映画化について、その面白さや、見どころについて考えてみたいと思います。

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神と悪魔に鉄槌を。ジョン・ランディス 映画「大逆転」

大逆転 (字幕版)


「星の王子 ニューヨークへ行く」の中で登場する二人のホームレス。

彼らは、映画「大逆転」において、主人公たちを翻弄し、気まぐれで人間を陥れてしまう存在として描かれていましたが、最後に彼らは失敗してしまいます

前日談というほどのものではありませんが、「星の王子 ニューヨークへ行く」を見て、ジョン・ランディス監督作品が気になった方にむけて、簡単に内容を説明しつつ感想を述べていきたいと思います。

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男女成り上がりの物語。題名で損する映画「愛と青春の旅立ち」

愛と青春の旅だち (字幕版)

 

「愛と青春の旅立ち」。

本作品の内容を知らない方は、このタイトルを聞いて、ラブロマンスな映画なんだろうと思ってしまうのではないでしょうか。

間違っても、厳しい軍曹に鍛えられていく士官候補生たちの物語を描いた、軍隊ものとは思わないはずです。

 

本作品は、名作として名高い反面、そのタイトルによって敬遠、誤解されてしまいがちな作品となっておりますので、どんな要素が含まれているのか、そんな点も含めて解説&感想を述べていきたいと思います。

田舎で生まれた娘が夢をあきらめたり、士官になれないで脱落していく多くの人々。

あなたは、この中の誰に感情移入するでしょうか。

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続編の前の復習に。星の王子さまニューヨークへ行く。感想&解説

星の王子ニューヨークへ行く (字幕版)

 

エディ・マーフィ主演であり、続編もつくられる「星の王子さまニューヨークへ行く」。

 

本作品は、アフリカにあるとされる架空の国ザムンダの王子であるアキーム(エディ・マーフィ)が、何もかもが与えられていると同時に、何の自由もない日々の中、自分の奥さんを見つけるべくニューヨークへ行くという物語です。

1988年に公開された本作品は、今見てることで、かわらない面白さと、感覚の違いというのがわかる作品となっていますので、感想&解説を含めて語ってみたいと思います。

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過ち一つで人生は狂う。でも幸福かも。真木よう子主演。感想「さよなら渓谷」

さよなら渓谷

真木よう子が主演した「さよなら渓谷」。
日本アカデミー賞主演女優賞にも輝いた本作品は、日本映画らしいある意味で暗くて重たい話になっています。
 
人生に過ちは発生するものです。
それを、なんてことのないものととらえるのか、一生抱え込まなければならない物事だと思うかは、それぞれの人間の問題であるということも示されている本作品。
 
本作について、どのような作品だったのか、を感想を述べてみたいと思います。
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