シネマトブログ

映画の評論・感想を紹介するサークル「ブヴァールとペキュシェ」によるブログです。不定期ですが必ず20:00に更新します

ネタバレ多少あり。感想&解説「ジョーカー」

 

ファンタスティックパーク Funtastic Park

 

映画というのはいつの時代も世の中を反映する作品が話題になるものです。

今回紹介する映画「ジョーカー」は、病気を患っていて、身体の調子もよくない母親と暮らしている男が、いかにして、バットマンシリーズで有名な悪役ジョーカーへと生まれ変わったかを描いた作品になっています。

いわゆるアメコミのバットマンのキャラクターではありますが、バットマンのことがわからなくてもまったく問題ないつくりになっていますし、色々なものから抑圧されていた主人公が解放されていく内容となっていますので、そのあたりをネタバレ少なめに解説しつつ、関連する映画も含めて紹介していきたいと思います。

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感想&解説。深作欣二監督「蒲田行進曲」

蒲田行進曲

 

深作欣二監督といえば、仁義なき戦いシリーズや、バトルロワイヤルといったイメージが強いかと思いますが、当時の日本アカデミー賞などを総なめにした偉大なる作品として「蒲田行進曲」があります。

エンターテインメント性と、男の身勝手さ、女性がいかにふりまわされてしまうのか、ということを描いた、業の深い作品であるとともに、エンターテインメントとしても非常に優れた作品となっておりますので、見どころ含めて解説&感想を述べてみたいと思います。

 

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感想&解説。深作欣二監督「火宅の人」

火宅の人


誰しもみんな煩悩にまみれて遊んでいたい、という欲求を抱えてしまうのではないでしょうか。

今回とりあげるのは深作欣二監督「火宅の人」です。

火宅とはどういう状況なのか。

小説家の男と、その周りの女性たちを描く傑作映画となっておりますので、見てない方は是非ご覧いただきたい作品となっております。シネマトブログな楽しみ方を紹介してみたいと思います。

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良作映画を紹介。ある女性作家の罪と罰

ある女流作家の罪と罰 (字幕版)

 

面白い作品ではあるものの、宣伝が悪いのか、なんとなくイメージで敬遠されてしまうのかはわかりませんが、世の中には、思ったほどみられていない良作映画というものはあるものです。

今回の記事で紹介するのは「ある女流作家の罪と罰」です。

罪と罰というぐらいなので、ドストエフスキーを思い出してしまうところですが、これは日本語タイトルとなっており、原題は「Can you ever forgive me?」となっています。

海外の批評家からは絶賛されたという本作品ですが、日本では劇場公開されていないという作品です。

 

日本語タイトルだけみると、女流作家がなんか悪いことをしたのかなー、といったイメージになるかと思いますが、創作する人間の苦悩であるとか、犯罪であるとしても自分のもっている誇りとはどういうものか、ということを教えてくれる作品となっていますので、どのようにシネマトブログが見たか、ということを中心に簡単に紹介してみたいと思います。

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生き残ることができるのか。映画「生きてこそ」

生きてこそ (字幕版)


過酷な状況の中で生き抜くということを取り扱った映画というのは枚挙にいとまがありませんが、映画「生きてこそ」では、実際にあった飛行機事故に基づいて作られた過酷な現実を描いた作品となっています。

遺書を書いた人間は全員死んでしまった、というその現実。
 
運も非常に大事ではあるのですが、何よりも、なんとしてでも生きる、という意思の強さを教えてくれる映画となっていますので、併せてみてもらいたい作品含めて書いていきたいと思います。

記憶にもてあそばれた男の悲劇。映画「手紙は憶えている」

手紙は憶えている(字幕版)

 

記憶にまつわる映画というのは数多くありますが、本作品は、認知症の老人が主人公という珍しいものになっています。

その中でも、友人と協力して、認知症でたびたび自分がどこにいるかもわからなくなる主人公が、ナチの残党を見つけ出そうとする本作品は特に異色といえるのではないでしょうか。

物語だけをたどれば、それほど劇的な物語ではありませんが、自分が同じような立場になったと考えてみると、思わぬスリルを感じる作品になっていますので、感想を述べていきたいと思います。

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ネタバレ前にみる映画。感想&解説「バービー」

バービー(字幕版)

 

 「バービー」は、人形のバービーもでてきますが、タイトルとは全然違う物語です。

ネタバレをしてしまうと、先入観をもって見ることになってしまいます。

もし、まだご覧になっていないのであれば、ぜひ視聴後に本記事をご覧いただきたいと思います。
予告編とか見てしまってもネタバレしてしまうのでご注意ください。

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