シネマトブログ

映画の評論・感想を紹介するサークル「ブヴァールとペキュシェ」によるブログです。不定期ですが必ず20:00に更新します

映画みたいな人生を送る。「バリー・シール」感想&解説

バリー・シール/アメリカをはめた男(字幕版)

 

能力もあってお金もあって、将来性も約束されていて、愛すべき家族がいる。
誰もが羨む人生が確定していたとしても、人というのはそのとおりに生きられないものです。

トム・クルーズ主演である「バリー・シール」は、そんな絵に描いたような人生を生きられるはずが、結果として、映画のような人生を送ることになった男を描いた作品です。


実話をもとにつくられておりますので、こんなことが実際にあったのだ、と思いながらみるとまた違った面白さを感じられる映画となっていますので、見所を含めて感想を述べてみたいと思います。

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自分探しのやりかた。感想解説。スカーレット・ヨハンソン主演「私がクマにキレた理由

私がクマにキレた理由(わけ)(字幕版)

 

自分自身というのは案外よくわからないものです。

また、他人から指摘されてはじめてわかったりすることもあり、自分が本当にやりたいこと、というのは案外わからないものだったりします。


さて、「私がクマにキレた理由」は、スカーレット・ヨハンソンが主演の、ナニー(乳母)を通じて、自分自身に気づく物語となっています。

簡潔で分かりやすい内容でありながら、教育的な内容となっておりますので、解説をしつつ感想を述べて見たいとおもいます。

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日本の異常気象は大丈夫か。映画「日本沈没」1973年版

日本沈没

 

日本は今、異常気象の真っ只中です。

異常気象も毎年続けば、それもまた正常といえる恐ろしさ。

突然ですが、人間のちっぽけさを知ることになると同時に、人間はどう生きるべきかを教えてくれる作品こそが、小松左京原作「日本沈没」です。

もしも、日本が沈没してしまうとしたら、人々はどんな行動をするのか。

感想&解説をしてみたいと思います。

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なぜ心に疑いを持つのか。国村隼主演「哭声/コクソン」解説&感想

哭声/コクソン(字幕版)

 

 人間とは何を信じて生きればいいのか。

自分が見えるものは本当に正しいものなのか。

「哭声/コクソン」は、人間の弱さを浮き彫りにした衝撃作です。

本作品は、宗教的な観念も含めて考えなければ、よくわからないパニックホラーものになってしまいかねない作品でもあり、解釈の余地のある作品ですので、一つの見方としての真実を語ってみたいと思います。

 

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宮沢りえ主演「湯を沸かすほどの熱い愛」感想&解説

湯を沸かすほどの熱い愛

  

自分の余命がわかったとき、人はどんな行動をとるのでしょうか。

多くの作品がそのような人生の終わりを予感することで、変わる人間を描いてきていますが、「湯を沸かすほどの熱い愛」は、一人の女性が、大きな愛を示し、多くの人間を救っていく物語となっています。


倫理的な問題が言われることもある本作品ですが、その魅力と物語の構造を含めて解説してみたいと思います。

 

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身勝手な男は暴力に支配される。サム・ペキンパー「わらの犬」解説  

 

わらの犬 HDリマスター版 [Blu-ray]

サム・ペキンパー監督といえば、「ワイルドバンチ」によってそれまでの西部劇を一変させた監督であり、バイオレンス描写については一線を画する監督です。


西部劇で有名な監督ではありますが、今回紹介するのは、ダスティン・ホフマン主演「わらの犬」を紹介してみたいと思います。


園子温監督「冷たい熱帯魚」は、本作品の影響を思いっきり受けており、その類似性も含めて解説していきます。

 

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本当の幸せとは何か。感想。「あなた、その川を渡らないで」  

あなた、その川を渡らないで(字幕版)

 

ドキュメンタリー映画というのは、時に厳しい現実を映し出すことができます。

虐殺したことを誇っている人を映し出した「アクトオブキリング」などは有名だったりしますが、今回紹介する映画は、愛や老いとは一体どういうものなのかというのを、恐ろしさと共に伝えた作品です。


やらせじゃないの、といわれることもある作品もあり、感動で涙がとまらなかった、という人もいる本作品について、シネマトブログ的にはこう見えた、という部分を誇張しながら感想を述べてみたいと思います。

 

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