シネマトブログ

映画の評論・感想を紹介するサークル「ブヴァールとペキュシェ」によるブログです。不定期ですが必ず20:00に更新します

誰だって孤独は辛い。ネットフリックス「二人のローマ教皇」

ローマ教皇史 (ちくま学芸文庫)

ネットフリックス資本・配信による良質な映画がでてきている昨今ですが、アカデミー賞ノミネートもされた本作品について、どんな作品なのかを含めて解説&感想を述べてみたいと思います。

本作品をまだ見ていない人で、見れる環境にある人については、「宗教色が強い映画はよくわからない」といった人もいるかとは思いますが、そのような先入観なしにみても面白い作品となっています。

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改悪? 「ジュマンジ ウェルカムトゥジャングル」感想

ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル (字幕版)

 

 「ジュマンジ」といえば、ロビン・ウィリアムズ主演による傑作映画です。

謎のボードゲームジュマンジ」にかかわった人間の不幸を描く作品となっており、成長や親の愛情を描く作品として、かつてはロードショーにも頻繁にかかっていた作品となっています。


そんな「ジュマンジ」の続編として公開されたのが、「ジュマンジ ウェルカムトゥジャングル」です。

ちなみに、続編だからといって、まったく前作をみる必要はありません。

前作だけ見ていればいいとは思いますが、たまには、何も考えずにただただ、役者の演技を楽しむ映画というのもいいものですので、ツッコミどころを最小限にしつつ、感想を述べてみたいと思います。

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歴史的緊急事態。世界恐慌が訪れる。「マネーショート 華麗なる大逆転」解説。

マネー・ショート華麗なる大逆転 (字幕版)

コロナウイルスの影響で経済的にも厳しい状況となっております。
そんなときこそ、映画をみて家で過ごしてもらいたいと思うわけですが、過去に世界中の経済に影響を与えたリーマン・ショック以来の歴史的緊急事態が起きております。
 
改めて、リーマン・ショック騒動でセカイがどうなっていったかを振り返るべく、その中で成功や苦悩を味わった人たちを描く「マネーショート」について、解説してみたいと思います。
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人間は二度死ぬ。感想&解説「リメンバー・ミー」

リメンバー・ミー (字幕版)

 
第90回のアカデミー賞長編アニメ映画賞と主題歌賞を受賞した「リメンバーミー」。
本作品は、普通にみても面白い作品ですが、ちょっと、うがった見方をしても面白い作品となっていますので、本作品について感想を述べつつ語ってみたいと思います。
 

人生を振り返った時にみえること。クリント・イーストウッド監督「運び屋」

 

The Mule-Bone: A Comedy of Negro Life in Three Acts

  
クリント・イーストウッド監督といえば、「グラン・トリノ」や「許されざる者」といった名作に加え、様々な映画をとってきているハリウッドを代表する人物の一人です。
監督と主演による映画は「グラン・トリノ」で終了するかと思われていましたが、「運び屋」で久しぶりの復活を遂げたことから、本作品の魅力と、どのような見方をするとより面白いのかという点を含めて解説してみたいと思います。

ネットフリックスで見るアカデミー賞。「マリッジストーリー」

マリッジ・ストーリー

 
アカデミー賞ノミネート作品であり、弁護士役を演じたローラ・ダーン助演女優賞をとった作品でもある「マリッジストーリー」。
本作品は、Netflex資本により作られたものとなっておりまして、申し訳程度の劇場公開のあと、すぐにネットフリックスで独占配信が行われました。
 
2020年のアカデミー賞は、ネットフリックスによる映画が存在感を発揮した年になっており、今後の映画業界における大きな変化を感じさせる年となっています。
その中でも、今回は「マリッジストーリー」の面白さについて、ネタバレありで語ってみたいと思います。
まだ見てない方は、ぜひご覧いただいてからみてもらえればと思います。

北海道の壮絶な開拓。映画「北の螢」

北の螢

蝦夷地が北海道と命名されて150年以上がたった現在。
 
観光地として様々な人が訪れる場所ですが、その広大な土地と、厳寒の冬という中、一筋縄ではいかない場所でもあります。
今回は、1984年に公開され、北海道の樺戸集治監という、北海道の開発の歴史においては欠かすことができないながらも、非常に後ろ暗い雰囲気も漂うモチーフをもってきた稀有な作品「北の螢」を紹介していきます。

北海道は、ご飯がおいしくて、広くて大きい、といったイメージとは異なりますが、そんな裏の歴史を知ることで、北海道の見え方がかわってくるかもしれません。
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