2019年日本公開映画5本振り返り。 シネマトブログ記事特集
今年も、2019年に日本公開されてシネマトブログで紹介した映画について、振り返りつつ紹介していきたいと思います。
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ファースト・マン
はじめて月に降り立った男、ニール・アームストロング船長を描く初めての作品となっています。
冷静沈着すぎる彼を主人公にするには、物語的な起伏が少なすぎる、という点でも映画化が困難な題材とされていたところですが、ライアン・ゴズリングによる主演によって見事に成し遂げています。
仲間たちが次々と死に、最愛の娘すら失った男が、月でようやく娘と別れることができるという、月に降り立った男の物語でありながらも、個人的な物語として面白い作品に仕上がっています。
グリーンブック
ボディーガードをやっているおおざっぱな白人のトニーと、黒人でありながら超一流のピアニストであるドンの物語となっています。
差別的なものを取り上げた作品であり、黒人でありながら黒人の食べ物を知らない男と、芸術的なものに触れることで徐々に変化し、お互いが影響しあっていくバディものとして作られています。
黒人差別があたりまえに行われていた時代の中で、マイノリティであるということはどういうことなのか、をグリーンブックというタイトルで表してしまう秀逸な作品となっています。
プロメア
「天元突破グレンラガン」などをつくっていたアニメスタジオから独立したトリガーがつくったアニメ映画である「プロメア」。
3DCGアニメーションと連携させた豪快なアクションシーンの数々と、中島かずき脚本による良くも悪くも熱いセリフと行動力がみてとれる、トリガーらしい作品となっています。
こちらも差別されるマイノリティの物語にもみえる作品となっています。
天気の子
新海誠監督「君の名は」の次回作であり、興行収益もすばらしいロングランな作品となっています。
現実よりも美しい風景が描かれる新海作品。
雨が降り続ける東京の街を舞台に、真正面からボーイミーツガールものをやってのけた本作品は、いわゆるセカイ系におけるすさまじい終わり方を見せたことも衝撃的でした。
通常の作品であれば、ヒロインが犠牲になれば雨が止む、ということがわかったとき、二人に奇跡が起きたりするものですが、本作品は予想外の終わり方をします。
よくある感動ものの物語であればきっと、彼らは2択を選ばされます。
すなわち、ヒロインが犠牲になってほかの多くの人たちが雨のあがったセカイで生きる。
主人公とヒロインは無事だけど、雨が降り続けるセカイを選ぶ。
よくある作品であれば、ヒロインが犠牲になって雨はやみ、悲しみを抱えながらも主人公が前向きに生きようとする、といったつくりになるところでしょう。
ですが、雨が降っていたって別にいいだろう、という結論で物語が終わるという点で、驚かされる作品となっていました。
ジョーカー
誰からも必要とされず、親の支配や世間からの抑圧を受けている人間は数多くいます。
そんな中、ひょんなことからピエロのメイクをした主人公であるアーサーが、弱者たちの反発の象徴として祭り上げられていきます。
アメリカでは、暴動が起きる可能性があるとして警戒までされた「ジョーカー」
のけものにされている人たちが、どのようにしてジョーカーになっていくのか。
バットマンという物語の前日談のように読むこともできますが、単体でみても何もそん色がない、文学的な作品が「ジョーカー」となっております。
2019年も今回の紹介にした内容意外にも、様々な映画を紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
本年に公開されたものをざっくりと紹介しておりますが、各内容についての詳細はそれぞれの記事を参考にしていただければと思います。
以上、2019年日本公開映画5本振り返り。 シネマトブログ記事特集でした!