シネマトブログ

映画の評論・感想を紹介するサークル「ブヴァールとペキュシェ」によるブログです。不定期ですが必ず20:00に更新します

男子に辛く。男はバカな生き物。青い体験

青い体験(字幕版)

 

青春というのは人それぞれですが、誰しもが最近の日本映画のように、イケメンと美女と学校生活、という青春ではないでしょう。

「青い体験」は、主人公は中学生くらいの男の子になっています。

母親が死んだのと同時にやってきた、美人な家政婦さんによって、頭がどんどんおかしくなっていく一家を描く、エロティックコメディです。

正直、笑えませんが、そんなあたりを含めて感想&解説を書いていきたいと思います。

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感想。ロックンロールなオペラ座の怪人。ブライアン・デ・パルマ「ファントムオブパラダイス」

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 ブライアン・デ・パルマといえば、職人気質な映画作家として「アンタッチャブル」といったマフィア映画から、ホラー映画の傑作「キャリー」。ボディダブル、殺しのドレス、ともう、枚挙にいとまがないほどの名作を作り出してきた映画監督です。

とはいえ、これほどの有名な監督でありながら、名前を意識されることがあまり多いとは言えない監督でもあります。

今回は、そんなブライアン・デ・パルマ監督による、初期の傑作、カルト的映画ともいわれている「ファントムオブパラダイス」について、どのような映画なのか、感想含めて解説してみたいと思います。

オタクは環境を選ばない。ブリグズリーベア

ブリグズビー・ベア (字幕版)

いわゆる監禁ものの映画というのは、重たい雰囲気のものが多いです。
監禁によって生まれたトラウマをどう解消していくべきか、と悩んでみたり、脱出そのものに重きを置いたり、はたまた、犯人とのストックホルム症候群を考えるものもあります。

「ブリグズリーベア」は、そんな監禁脱出ものの中でも、コメディ要素と映画というもの、クリエィティブ性や、自分が好きなものに対する情熱こそが世界を変えてくれることを教えてくれる作品となっています。

見た後できっと、笑顔になれる映画「ブリグズリーベア」について、感想&解説を書いてみたいと思います。


また、本記事においては、ネタバレを行っていきますので、気になる方はお気をつけください。

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15分間の悲劇。感想。クライングフリーセックス

Climb

 世の中には、いろいろな映画が存在するわけですが、「クライングフリーセックス」は、15分という短編映画ながら、映画館で上映までされた、というかなり異色の作品となっています。
15分という短い作品ではありますが、続編が制作される(ただし、本当につくられるのかはわかりません)という話もありますので、簡単に紹介してみたいと思います。

死は孤独なのか。幸せのひとりぼっち

幸せなひとりぼっち(字幕版)

 

スウェーデンの映画の中で、歴代3位の売り上げになったという「幸せの独りぼっち」。

59歳にして妻に先立たれ、会社をクビになったおじいさんが自殺をしようとするものの、なかなかうまくいかないというコメディタッチであり、人間がどう生きるべきかを考えさせてくれる映画が「幸せの独りぼっち」となっています。


人一人の人生には、映画になる十分すぎる魅力が詰まっていることを教えてくれる作品となっていますので、関連作品と合わせながら語ってみたいと思います。

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重ねたSFを読み解け。感想&解説 映画「ミッション:8ミニッツ」

ミッション:8ミニッツ (字幕版)

いわゆるループものとされる作品は、映画表現のみならず、数多くの作品で使われるモチーフです。
代表的なものでいえば、ビル・マーレイが主演する「恋はデジャ・ブ」なんかは、嫌みな主人公が気が遠くなるほど同じ1日を繰り返すことによって、やがて、人間的に変わっていくことを描く作品となっています。
 
本作品は、ループものとしての要素を土台に複数のSF要素が盛り込まれた作品となっており、SF設定になれていない方であれば、わかりずらい部分もありますので、感想&解説をしてみたいと思います。
ネタバレありで話を進めていきますので、ご理解いただいたうえで読み進めていだきますようお願いします。

楽しみ方もある。感想。映画「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」

ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章


漫画原作の実写映画化というのは数多くありますが、よくも悪くも、ファンの気持ちにこたえられないことのほうが多いのが、この手の映画の切ないところです。

荒木飛呂彦氏のジョジョシリーズは、他の追随を許さない独特の、ともすれば、その時代の面白さを取り入れながら進化をつづけてきた作品群といえます。
北斗の拳同然のマッチョな時代から、スタンドという概念をとりいれ、行動複雑化してきた「ジョジョの奇妙な冒険
スタンド能力がより一歩進んだ形となった第4部の映画化ということで、気になった方も多いと思います。
不満の声が続出する本作の、どのようなところが気になってしまうのか、その楽しみ方を含めて、感想を述べてみたいと思います。
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