シネマトブログ

映画の評論・感想を紹介するサークル「ブヴァールとペキュシェ」によるブログです。不定期ですが必ず20:00に更新します

子供が大人になるということ。感想&解説 映画「オーバーボード」

オーバーボード (字幕版)


自分の今いる状況というのが実は夢のようなもので、本当の自分はまったく別のどこかにいる、と考えてしまったことはないでしょうか。


「オーバーボード」は、けた違いの大富豪の息子が、記憶喪失になって、シングルマザーの貧乏家族の父親だと思わされてしまうコメディです。

ロマンティック・コメディとしての王道をいくような本作品ですが、どんな年齢でも楽しめて、且つ、感動できる作品となっていますので、そのあたりも含めて解説してみたいと思います。

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人は人を裁けない。感想&解説 是枝裕和監督「3度目の殺人」

三度目の殺人

 

是枝裕和監督は、戸籍にのらない子供とネグレクトの親を描いた「誰も知らない」や、子供の取り違えから親子とはどういうものかを問うた「そして父になる」などが有名です。

特に、近年では「万引き家族」にてカンヌ国際映画祭パルムドール賞を受賞するといった快挙を成し遂げています。

監督のみならず脚本や編集も手掛けていることもって、物語の構成については抜群の実力をもった人物です。


そんな是枝監督による、「3度目の殺人」は、殺人をしたにもかかわらず、のらりくらりと証言を変えていく謎の男に翻弄される男の物語となっています。

法廷ものなのか、と思う人もいるかと思いますが、本作品は、もっと危険なことを描き出した作品となっていますので、そのあたりを解説しつつその魅力に迫ってみたいと思います。

 

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広瀬すず主演オススメ映画 チアダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話

チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話

 

本作品は、2009年にアメリカのチアダンス選手権大会で優勝をした実際の話を基にして映画化したものとなっています。

物語として演出はあるものの、青春とはどうあるべきか、人間というのは熱中するものがあることでどのように変わっていけるのか、ということを描き出した、青春映画の良作となっています。

広瀬すずが主演をしており、ちょっと、若い子たちのおちゃらけた映画だと思って見逃していたらもったいないので、本記事で魅力の一端を解説してみたいと思います。

 

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大きすぎる夢は人を惹きつける。映画「ザ・ウォーク」

ザ・ウォーク (字幕版)


ロバート・ゼメキス監督による映画「ザ・ウォーク」は、今は無きワールドトレードセンターの二つのビルの間にワイヤーを通し、その上を命綱なしで歩いた実際の人物の話となっています。


たんに、綱渡りをするだけの映画と思ってしまうかもしれませんが、そこにいたるまでのドラマや、巨大な夢をかなえるための方法が示された作品となっていますので、そのあたりを含めて解説してみたいと思います。

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おっさんのゲーム魂は傷つかない。映画「ピクセル」

ピクセル (字幕版)

ホーム・アローン」で有名な監督、クリス・コロンバス監督によるビデオゲーム全盛の時代を生きた人間の、ブロマンス映画的であり、トラウマ克服映画でもある本作品について、どのような点を強く見ていくといいのかを解説してみたいと思います。


オタクは、世界を救うのです。

 

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男って馬鹿ね。キューブリック監督/博士の異常な愛情

博士の異常な愛情 [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]

 

スタンリー・キューブリック監督の代表作のひとつ「博士の異常な愛情。または私は如何にして心配するのをやめて水爆を愛するようになったか」について、ブラックユーモアたっぷりな本作品の楽しみ方について、語ってみたいと思います。


人は、本当に異常なときには、笑ってしまうものなのです。

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