シネマトブログ

映画の評論・感想を紹介するサークル「ブヴァールとペキュシェ」によるブログです。不定期ですが必ず20:00に更新します

大きすぎる夢は人を惹きつける。映画「ザ・ウォーク」

ザ・ウォーク (字幕版)


ロバート・ゼメキス監督による映画「ザ・ウォーク」は、今は無きワールドトレードセンターの二つのビルの間にワイヤーを通し、その上を命綱なしで歩いた実際の人物の話となっています。


たんに、綱渡りをするだけの映画と思ってしまうかもしれませんが、そこにいたるまでのドラマや、巨大な夢をかなえるための方法が示された作品となっていますので、そのあたりを含めて解説してみたいと思います。

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おっさんのゲーム魂は傷つかない。映画「ピクセル」

ピクセル (字幕版)

ホーム・アローン」で有名な監督、クリス・コロンバス監督によるビデオゲーム全盛の時代を生きた人間の、ブロマンス映画的であり、トラウマ克服映画でもある本作品について、どのような点を強く見ていくといいのかを解説してみたいと思います。


オタクは、世界を救うのです。

 

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男って馬鹿ね。キューブリック監督/博士の異常な愛情

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スタンリー・キューブリック監督の代表作のひとつ「博士の異常な愛情。または私は如何にして心配するのをやめて水爆を愛するようになったか」について、ブラックユーモアたっぷりな本作品の楽しみ方について、語ってみたいと思います。


人は、本当に異常なときには、笑ってしまうものなのです。

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クイーンと出会おう! 映画「ボヘミアンラプソディ」

ボヘミアン・ラプソディ(オリジナル・サウンドトラック)

 

クイーンといえば、伝説的なイギリスのロックバンドです。

とはいえ、ボーカルであるフレディ・マーキュリーが死去してから長い年月がたち、名前だけは知っているけれど、あまり詳しくは知らない、といった人たちが多くなってきていたのではないでしょうか。

100メートル先からきいてもわかるという独特のサウンド

伝説のロックバンドの伝記的映画「ボヘミアン・ラプソディ」について、その内容についてネタバレしつつ、映画的な見方を中心に紹介していきたいと思います。


映画をみたあと、再びフレディが貴方の心に現れるに違いありません。

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アカデミー賞脚本賞。感想&解説 映画「ゲット・アウト」

ゲット・アウト(字幕版)

 

差別というのはよくないことです。
ただ、歴史と言うのは残酷なもので、差別が行われてきた事実はありましたし、それを利用する人たちも多く存在していました。

その歴史の中で、移民国家であるもののアメリカは白人が支配する国であったという歴史的事実はあり、黒人差別というのは法律として存在していたことは歴史の教科書をひもとくまでもないと思います。


とはいえ、差別というのはやっていはいけない、という風潮が強まっていく流れの中で、アメリカでは初のアフリカ系の大統領が誕生し、そして、トランプ大統領になって再び歴史が戻ったりしながら進んでいます。


差別はよくないけれど、差別というのは存在していることを示した映画「ゲットアウト」について、考えてみたいと思います。

差別なんて存在していない、という人のほうが、実は差別している人よりも恐ろしいかもしれません。

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原作との違いは? 映画版アイアムアヒーロー

アイアムアヒーロー


花沢健吾原作漫画を大泉洋主演で制作された「アイアムアヒーロー」。

日本映画では珍しいお金をかけた本格ゾンビ映画として、その見どころを紹介していきたいと思います。

 

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戦中の同姓愛に踏み込んだ意欲作 山田洋二監督「ちいさいおうち」

小さいおうち

「ちいさなおうち」は、中島京子による直木賞受賞作品を、山田洋次監督によって映画化した豪華な作品となっています。

戦争中に、旦那の部下と恋に落ちてしまうという昼ドラのような展開を、女中であるタキという女性の自叙伝によって、半世紀近くたってから語られることになる、というミステリアスな設定でつくられています。

タキが戦前の日本でみたものとはいったいなんなのか。彼女が、死ぬ間際までもっていたものとはいったい何を意味するのか。

そんなあたりを解説しつつ、考えてみたいと思います。

 

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