初心者でも安心。映画「鬼滅の刃 無限列車編」の予備知識と見どころ。
ブームを巻き起こしている鬼滅の刃ですが、今までテレビシリーズを見に行く時間がない、原作を見るタイミングがつかめないという方も多いと思いますので、映画「鬼滅の刃 無限列車編」における、最低限覚えておくとより分かりやすいポイントと、純粋に映画の見どころについて、ネタバレ無しで解説していきたいと思います。
無限列車編の内容については、別記事にて紹介して参ります。
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設定について
世間での盛り上がりを受けて、なんとなくの設定を知っている方が大半だと思いますし、映画が気になっている人の大半は、ある程度のことは知っているとは思います。
ですが、「キメツの刃 無限列車編」を見るにあたって、改めて、設定の確認をしてみたいと思います。
まず最低限抑えておいていただきたいのは、鬼にされてしまった妹を元に戻すために、主人公である竈門炭治朗(かまど たんじろう)は鬼を倒す組織である鬼殺隊に入り、テレビシリーズ26話を通して、一定の強さを身につけた、という点です。
ただし、主人公は確かに強くはなっていますが、物語の原作の中においても序盤のほうにあたり、まだまだ強い人たちがわんさかいる状態となっています。
そんな中、彼らは、鬼殺隊のトップクラスの人たちである、柱(はしら)と呼ばれる人物と、鬼狩りをすることになるのです。
鬼について
さて、まず鬼という存在についてですが、日本でいうところの鬼といえば、おとぎ話や、童話なんかにでてくる鬼ではないでしょうか。
角が生えていて、節分なんかには豆を投げられるので、とにかく悪い奴だということはだいたい伝わるかと思います。
そんな下地もあり、鬼という言葉に対しての違和感は特にないと思います。
英語に訳すと、デーモンになってしまう存在ですが、鬼滅の刃の鬼は、もう少し違う設定になっている点に注意してください。
鬼滅の刃における鬼は、血を与えることで、鬼に成る存在として描かれています。
ゾンビのように噛みつかれると増えるタイプか、と思うでしょうが、それとも少し違います。
どちらかというと、西洋におけるヴァンパイアに近い存在です。
ヴァンパイアは、血を吸い、序列の高い吸血鬼であれば、眷属をつくることができます。
鬼滅の刃における鬼は、血を吸うのではなく、血を与えることで鬼を作り出しますが、さらに設定が加えられています。
鬼を増やすことができるのは、鬼舞辻無惨(きぶつじ むざん)という、たった一人の鬼のみとなっており、その一人の鬼が、眷属である鬼を増やし続けているという点が、ヴァンパイアであるとか、ゾンビとは違う点です。
映画「鬼滅の刃 無限列車編」においては、鬼舞辻無惨はでてこない代わりに、その部下でかなり強い鬼である、いわゆる中ボスクラスとの闘いが描かれています。
12鬼月
「下弦の壱・・・」
まず、主人公たちに立ちはだかるのは、下弦の壱という序列の、鬼、魘夢(えんむ)です。
よくあるバトルものにあるように、強さには序列がついておりまして、一番強く、鬼を増やすことができる鬼舞辻無惨に次いで、上弦の1から6、下弦の1から6の12体の鬼がおります。
既に、下弦の鬼は、無惨本人によって解体されており、映画にでてくるのは、生き残った一番強いやつにすぎません。
ちなみに、説明するまでもないかと思いますが、下弦とか上弦というのは、月の満ち欠けに対応する言葉になっています。
鬼は、日光の光を浴びると死んだしまう性質があることから、夜にのみ活動するにあたって、月をモチーフに選んだということでしょう。
数字が少なくなれば、強い、ということを覚えておいてもらえればいいかと思います。
鬼滅の刃で驚かされるのは、だいたい、この手のバトル漫画ですと、強い奴は一つずつ段階を踏んででてくるものですが、いきなり間をすっ飛ばしてでてくるところに、セオリー通り見ていると驚かされたりします。
そして、その強さのけたが、段違いなのも面白いです。
呼吸について
さて、話題になっているのでこれまた説明する必要もないかと思いますが、本作品において、重要な役割を果たしているのが、呼吸法です。
「水の呼吸、壱の型、水面(みなも)斬り!」
といいつつ、次々と技を繰り出していきます。
本作品においての対比として、鬼VS人間という構図が重要です。
鬼は、日光に当たるか、首を切られなければ死ぬことはありません。ちょっとした傷であれば一瞬で治りますし、腕がもげようが、胴体が真っ二つになろうが関係ありません。
それに対して、人間は、腕がなくなれば生えてくることはありませんし、ケガをしたらちゃんと休息をとらないと動けません。
時間から切り離された鬼と、はかない一瞬を生きる人間との構図があるからこそ、物語はより一層深みを増すところですが、たんなる人間では、鬼と戦うことはできません。
そこを補助する能力として、呼吸があります。
それぞれの人間に合った呼吸があり、主人公であるかまど丹次郎は、水の呼吸。
100憶を稼ぐ男、炎柱である煉獄杏寿郎は、炎の呼吸。イノシシの皮をかぶった伊之助は、獣の呼吸等。
名作漫画である「ジョジョの奇妙な冒険」の初期にでてくる、波紋の呼吸を彷彿とさせる設定ですが、我々もまた呼吸が大事である、という点において、なんとなくできるような気がする能力、というのは、親近感がわくところです。
ちなみに、水のようなものが日本刀にまとわりつく演出がされていますが、これは呼吸と組み合わせることで、まるでそのように見える、という設定に過ぎません。まぁ、そんな設定を知っていてもそれほど意味はないので、けれんみを出していると思っていただければ、それで十分でしょう。
血鬼術
もう一つ敵側の設定で知っておくべきなのは、血鬼術の存在ぐらいでしょうか。
「鬼滅の刃」の設定で特殊なのは、鬼たちの能力です。
先ほどのジョジョの奇妙な冒険にでてくるスタンド能力にも似ているといっていいかもしれませんが、鬼たちはそれぞれ固有の能力を持っています。
鬼たちは、なんらかの人生のトラブルを抱えています。
倒されるときにその事情が分かるものもいますし、なんとなく、その考え方から何等かのトラウマを抱えていることが推察できます。
いずれにしても、そんなトラウマやその人の考えを構成するものから、血鬼術が派生しているのも面白いところです。
基本的に、鬼たちはかなりなんでもありな能力を使ってくるのに対して、人間である主人公サイドは、呼吸によって身体能力をあげているとはいえ、制限がかかりながらの戦闘となっています。
各キャラクターについて
さて、今までの内容だけでも、「鬼滅の刃 無限列車編」をそれほど違和感なく楽しめると思いますが、さらに、各キャラクターで最低限抑えておくべきことを紹介します。
竈門炭治郎(かまど たんじろう)
言わずと知れた主人公です。
炭焼きが実家の稼業でしたが、鬼に家族を襲われたことをきっかけに、鬼を倒す鬼殺隊に入り、修行をしながら、鬼になった妹を人間に戻す為、鬼の血を手に入れようとしています。
竈門禰󠄀豆子(かまど ねづこ)
本作品では、主人公の彼女といった正ヒロインといった存在はいません。
まるっきりいないわけではないですが、炭治郎は、恋愛というよりも、家族の情愛のほうに重きをおいており、そういった感情が薄いのです。
そんな中において、異彩を放つのが、鬼の禰󠄀豆子です。
鬼になっていますが、催眠術で、人間はみんな家族だと思っていることもあり、映画内でも、人を助けていきます。
そのほかの面々として、以下のメンバーを知っておけば問題ありません。
ビビリだけれど、実は、相当の実力者である、善逸。
イノシシに育てられたという設定の、伊之助。
いずれも、個性派ぞろいのメンバーとなっています。
本作における見どころ。
映画といえば、潤沢な予算から作り出される大胆な動きにほかなりません。
物語のほとんどが戦闘でできていますので、今これだけ書いた内容がわからなくても、悪そうな鬼を、刀を持った主人公たちが倒す話、というだけで十分です。
その明快さと、各キャラクターたちの素直さや、性格の良さを満喫していただければ、劇場に二度足を運ぶ人も多くでることでしょう。
以上、初心者でも安心。映画「鬼滅の刃 無限列車編」の予備知識と見どころでした!!