シネマトブログ

映画の評論・感想を紹介するサークル「ブヴァールとペキュシェ」によるブログです。不定期ですが必ず20:00に更新します

ぺぺろん

真実を知ると後悔するかもしれない。「スポットライトスポットライト 世紀のスクープ」でした!

時として、大きすぎる事件というのは誰も触れることができなくなってしまうものです。 「スポットライト 世紀のスクープ」は、実際にあった神父による少年少女らへの性的暴行の実態を暴いた実在の事件をもとにしてつくられた作品となっています。 本作品は、…

孤独を恐れるな。ロビン・ウィリアムズ主演。映画「ビックショットダディ」

人はだれしもが孤独を恐れます。 誰にも理解されず、愛されないで生きるのはつらいことです。 名優ロビン・ウィリアムズが主演した映画は数多くありますが、「ビッグショットダディ」はロビン・ウィリアムズの魅力をいかんなく発揮した作品になっています。 …

浅野温子主演、映画「スローなブギにしてくれ」

藤田敏八監督といえば、小池一夫原作「修羅雪姫」の映画を撮影し、「ダイアモンドは傷つかない」を撮影した監督でもあります。 俳優としても活躍する監督ですが、角川映画のラインナップの中でも「スローなブギにしてくれ」について感想を述べてみたいと思い…

GAFAの勢いは止まらない。グーグルに入りたい人は必見 映画「インターンシップ」

もはや、グーグルという企業を知らない人はほとんどいないのではないでしょうか。 検索エンジンから始まった会社は、いまや世界中で使われ、我々にとっては必要不可欠な存在になっています。 インフラといっても過言ではないグーグルという会社についての紹…

田中美佐子。山崎努。感想&解説。映画「ダイアモンドは傷つかない」

荒木飛呂彦の漫画「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンド傷つかない」と、関係があるのかといえば、別にそういう話はききませんが、少なくとも、そんなつながりで気になってしまった方も少なからずいるのではないでしょうか。 本作品は、女優の田中美佐子映画…

強さとは何か。ポール・バーホーベン監督「エルELLE」

ポール・バーホーベン監督といえば、「氷の微笑」によってとんでもない悪女を見せ、もちろん、「ロボコップ」をつくったことでも知られる巨匠のひとりです。 ロボコップ (字幕版) 発売日: 2014/07/09 メディア: Prime Video この商品を含むブログを見る そん…

コメディは世相を示す。「グリーンブック」感想&解説

アカデミー賞3部門受賞した映画「グリーンブック」。 ロードオブザリングでお馴染みアラゴルン役を演じたヴィゴ・モーテンセンと、「ムーンライト」でも助演男優賞をとったマーシャラ・アリが出演するデコボココンビの差別やそれに対する姿勢をみせたロード…

亡くなった家族の受け入れ方。映画「ラブリーボーン」

ラブリーボーンは、ハリーポッターシリーズの監督でおなじみピーター・ジャクソン監督による作品です。 14歳で殺された女の子が、現世と天国との間から家族や友人を見守るというファンタジーさと犯罪が入り混じった稀有な作品となっています。 残酷な話に…

隠れオタクは毎日が戦い。次回作も期待。ドラマ「特撮ガガガ」

特撮ガガガは、園子温監督の東京ガガガとはまったく関係ないそうです。 特撮ガガガは、中堅の会社に勤めるOL中村叶(なかむら かの)が、自分自身の特撮オタクを隠しながら、日常をかいくぐっていく物語となっています。 特撮ガガガを見て、「別に特撮は好き…

じじぃ活躍映画。老人VSゾンビはいい勝負。映画「ロンドンゾンビ紀行」

ゾンビ映画は数多くありますが、その大半は、謎のゾンビウイルスが蔓延することで人々が戦いゾンビになりながらも、希望を胸に生きていく。 ジョージ・A・ロメロ監督の偉大さをひも解くまでもなく、ゾンビというのは物語におけるモチーフとして非常に面白い…

深い悲しみを癒すためには。感想&解説。デイミアン・チャゼル監督「ファースト・マン」

人類初の月到着を達成した人物こそが、ニール・アームストロングです。 彼はNASAの中でももっとも冷静と言われた人物であり、その内面がわからない人物でもあることから、彼を題材にした作品は困難とされておりました。 それでなくとも、はじめて月に降り立…

笑えるのに、笑えない。映画「帰ってきたヒトラー」感想&解説

アドルフ・ヒトラーという人物は、物語の中でいまだに悪役として強い存在感をもって使われる人物です。 政治手腕や、演説の巧みさ。 後世への影響力含めてタブー視される人物でもありますが、このドイツ映画でヒトラーを現代に復活させ、しかも、それをドキ…

子供は天使のままではいられない。リメイク前に。映画「ペット・セメタリー」

映画「ペット・セメタリー」は、巨匠スティーブン・キングが発表したホラー小説が原作です。 ペット・セマタリー(劇中ではスペルミスとして表記されています)という看板の掲げられたペット霊園の奥でペットの遺体を埋めると、それが戻ってくる、という話に…

不評?能年玲奈・のん主演「ホットロード」感想&解説

十代におけるバイブルとして語られる漫画「ホットロード」。 本作品を能年玲奈主演によって映画化したわけですが、色々と賛否両論がある作品となっております。 余分なところや、日本映画の悪いところがでていないわけではありませんが、この映画が伝えたい…

広瀬すずの演技力。映画版「四月は君の嘘」

広瀬すず主演による人気漫画「四月は君の嘘」の映画について、ごくごく簡単に魅力について語ってみたいと思います。 今回は、偏った感想になっておりますのでご注意いただければと思います。

子供が大人になるということ。感想&解説 映画「オーバーボード」

自分の今いる状況というのが実は夢のようなもので、本当の自分はまったく別のどこかにいる、と考えてしまったことはないでしょうか。 「オーバーボード」は、けた違いの大富豪の息子が、記憶喪失になって、シングルマザーの貧乏家族の父親だと思わされてしま…

人は人を裁けない。感想&解説 是枝裕和監督「3度目の殺人」

是枝裕和監督は、戸籍にのらない子供とネグレクトの親を描いた「誰も知らない」や、子供の取り違えから親子とはどういうものかを問うた「そして父になる」などが有名です。 特に、近年では「万引き家族」にてカンヌ国際映画祭でパルムドール賞を受賞するとい…

広瀬すず主演オススメ映画 チアダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話

本作品は、2009年にアメリカのチアダンス選手権大会で優勝をした実際の話を基にして映画化したものとなっています。 物語として演出はあるものの、青春とはどうあるべきか、人間というのは熱中するものがあることでどのように変わっていけるのか、という…

2018年映画8本振り返り シネマトブログ記事特集

2018年にシネマトブログで紹介した作品について、改めて振り返ってみたいと思います。

大きすぎる夢は人を惹きつける。映画「ザ・ウォーク」

ロバート・ゼメキス監督による映画「ザ・ウォーク」は、今は無きワールドトレードセンターの二つのビルの間にワイヤーを通し、その上を命綱なしで歩いた実際の人物の話となっています。 たんに、綱渡りをするだけの映画と思ってしまうかもしれませんが、そこ…

おっさんのゲーム魂は傷つかない。映画「ピクセル」

「ホーム・アローン」で有名な監督、クリス・コロンバス監督によるビデオゲーム全盛の時代を生きた人間の、ブロマンス映画的であり、トラウマ克服映画でもある本作品について、どのような点を強く見ていくといいのかを解説してみたいと思います。 オタクは、…

男って馬鹿ね。キューブリック監督/博士の異常な愛情

スタンリー・キューブリック監督の代表作のひとつ「博士の異常な愛情。または私は如何にして心配するのをやめて水爆を愛するようになったか」について、ブラックユーモアたっぷりな本作品の楽しみ方について、語ってみたいと思います。 人は、本当に異常なと…

クイーンと出会おう! 映画「ボヘミアンラプソディ」

クイーンといえば、伝説的なイギリスのロックバンドです。 とはいえ、ボーカルであるフレディ・マーキュリーが死去してから長い年月がたち、名前だけは知っているけれど、あまり詳しくは知らない、といった人たちが多くなってきていたのではないでしょうか。…

アカデミー賞脚本賞。感想&解説 映画「ゲット・アウト」

差別というのはよくないことです。ただ、歴史と言うのは残酷なもので、差別が行われてきた事実はありましたし、それを利用する人たちも多く存在していました。 その歴史の中で、移民国家であるもののアメリカは白人が支配する国であったという歴史的事実はあ…

原作との違いは? 映画版アイアムアヒーロー

花沢健吾原作漫画を大泉洋主演で制作された「アイアムアヒーロー」。 日本映画では珍しいお金をかけた本格ゾンビ映画として、その見どころを紹介していきたいと思います。

戦中の同姓愛に踏み込んだ意欲作 山田洋二監督「ちいさいおうち」

「ちいさなおうち」は、中島京子による直木賞受賞作品を、山田洋次監督によって映画化した豪華な作品となっています。 戦争中に、旦那の部下と恋に落ちてしまうという昼ドラのような展開を、女中であるタキという女性の自叙伝によって、半世紀近くたってから…

サブカル系男子必見 映画「モテキ」

漫画原作である本作品は、ドラマ化を経て、さらに映画化もされました。 映画「モテキ」では、原作のキャラクターのいいところを凝縮し、物語的にも、小道具や歌をうまくつかった、素晴らしいできとなっています。 今回は、映画「モテキ」における楽しみかた…

ネタバレ解説。コメディ傑作。面白さの理由は。カメラを止めるな!

「カメラを止めるな!」は、製作費300万程度というものすごい低予算でつくられている映画でありながら、数々の映画館で放映が行われているヒット映画です。 ゾンビ映画を撮影中に、本物のゾンビがまじっていたら、という劇中劇で行われるドタバタ作品を、…

ネタバレなし解説 面白い?つまらない? カメラを止めるな!

各所で話題沸騰の「カメラを止めるな!」ですが、あまりの面白さと、その脚本の巧妙さから、ネタバレをするのが惜しくなる作品となってしまっています。 どんな映画かわからないけど、自分と合うかどうかもわからない、といった方の為に、一般的にこういうも…

妄想の成れの果て マーティン・スコセッシ映画「キング・オブ・コメディ」

マーティン・スコセッシ監督とロバート・デニーロといえば「タクシードライバー」が有名すぎるところです。 映画史に残る作品であり、数多くの人たちに影響を与えた映画ですが、1976年につくられた「タクシードライバー」よりも、ある意味はるかに危険な…

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