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シネマトブログ

映画の評論・感想を紹介するサークル「ブヴァールとペキュシェ」によるブログです。不定期ですが必ず20:00に更新します

ネタバレあり。彼は飛べたのか。バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)  

「レヴェナント:蘇りし者」も日本公開されようとしている中、二年連続でアカデミー賞をとるという快挙をなしとげたアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督。 そのイニャリトゥ監督の「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」について、…

吸血鬼の住宅事情。吸血鬼の暮らし方/シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア

吸血鬼は、永遠に生きることはできる存在ではありますが、色々な制約があることでも有名です。 ・白木の杭で心臓を貫かれると死ぬ(人間でも死にます)。 ・にんにくが苦手 ・十字架が苦手 ・銀製品に弱い ・招かれないと家に入れない。 ・血を吸わなければ…

吸血鬼は語る。トム・クルーズとブラピ/インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア

吸血鬼といえば、すっかり手垢がついた題材です。 人間の生き血を飲むことで、永遠に生きることが出来るバケモノ。 そのあまりに残酷で、残酷でありながら、永遠に生きる存在として、数々のドラマのもとになっていますが、これからもその題材は使われ続ける…

挫折を乗り越えろ!家族と戦うボクシング映画/ザ・ファイター  

マーク・ウォールバーグ主演「ザ・ファイター」は、実在したボクサーであるミッキー・ウォードの実話を元につくられた映画です。 多少の脚色や、時間を繋ぎ合わせた部分はありますが、人生そのものがまさに映画としか思えない劇的な物語となっています。 「…

ご近所トラブルコメディ/セス・ローゲン製作主演「ネイバーズ」  

ご近所トラブルというのは、どんな場所でも悩みの種です。 「ネイバーズ」は、アメリカでも発生しているご近所トラブルが描かれた、傑作コメディ映画です。 子供が生まれたばかりの若夫婦が、遊びたいのを堪えながら子育て、仕事と頑張っている中、お隣さん…

感想はカ・イ・カ・ン?/相米慎二「セーラー服と機関銃」  

セーラー服と機関銃といえば、薬師丸ひろ子が主演、相米慎二監督による映画を避けては通ることはできません。 誤解を恐れず言いますと、薬師丸ひろ子は決して、絶世の美人ではありません。 ですが、スクリーンの中では、時には母性に溢れ、時には何をしでか…

カイカンは二度ある/橋本環奈主演「セーラー服と機関銃-卒業-」

2016年3月5日から絶賛公開の映画「セーラー服と機関銃-卒業-」ですが、想像以上にお客の入りが悪いという話が続出していますが、角川映画40周年記念作品というだけあって、非常に力が入った作品でもあります。 公開真っ只中ではありますが、ネタバ…

動物愛は不滅。ムツゴロウさんの猫物語/畑正憲「子猫物語」

畑正憲氏こと、ムツゴロウさんは、フジテレビ系で放送されていた「ムツゴロウ王国とゆかいな仲間たち」でよく知られている人物です。 「よーし、よしよし」といって、小型犬から大型犬、子猫からライオンにいたるまで、様々な動物たちと交流している動物大好…

全ては神のてのひらで/コーエン兄弟「シリアスマン」

あまりに理不尽な出来事にあったとき、人は神の存在を疑わずにはいられません。 なぜ自分だけがこんな目に合うのか。 神様が存在するのであれば、なぜ戦争はなくならず、貧困はなくならないのか。 そんなことを考えなくても、世の中には無数の理不尽が転がっ…

怪獣は海からやってくる。/パシフィック・リム

巨大な怪獣と、巨大なロボットが町を壊しながらバトルする。 それだけで、少年の心をもった人はわくわくすることでしょう。 でかいもの同士が闘うという迫力と、怪獣に取り付かれてしまった人間の責任と苦悩を描いている映画。それこそが、映画「パシフィッ…

全てのものをぶち壊せ!/デパルマ版「キャリー(1976)」リメイク版「キャリー(2013)」

いじめられっこの女の子が、超能力パワーで嫌なやつらを抹殺する。 これだけ聞くと、実にふざけた話に聞こえますが、かのホラー作家の大家であるスティーブン・キングのデビュー作であり、巨匠ブライアン・デ・パルマ監督の名前が大きく世間で認知されること…

夫婦ゲンカが円満の秘訣/ミスターアンドミセス・スミス(Mr.&Mrs.Smith)  

ブラット・ピットとアンジェリーナ・ジョリーは、ハリウッドが誇るおしどり夫婦です。 その二人が出会い、そして、結婚するきっかけになった「ミスター&ミセス・スミス」が金曜ロードショーで放送されるということもあって、ちらっと紹介してみたいと思いま…

解釈しても藪の中?/黒澤明「羅生門」

果たして真実は何だったのか。 芥川龍之介による「藪の中」を原作にした澤明の傑作映画の一つ「羅生門」は、人間の業を見事に描いている作品です。 一人の男が殺され、現場にあったはずの高価な短刀が失われた。 その変えられない客観的な事実があるものの、…

コリン・ファースの言葉は世界を救う/英国王のスピーチ

コリン・ファースといえば、マシュー・ヴォーン監督「キングスマン」や、恋人が死んでしまったために自殺を考える同性愛者の大学教授を演じた「シングルマン」が有名です。 イギリス紳士たるコリン・ファース主演映画の中でも、見事アカデミー賞を受賞した「…

孤独と向き合う登山家、男ただ一人/ダニー・ボイル「127時間」

127時間もの間、岩に手を挟まれていた人物がいます。 キャニオンランズ国立公園という、アメリカに存在する冗談みたいに広い公園の中で、大岩に手を挟まれ、誰も助けに来ることもない。 その中で、見事に生還を果たした人物こそが、アーロン・リー・ラル…

ブギーマンが、ついてくる。/イットフォローズ(IT Follows)

2015年に公開され、わずか4館の上映ながら、あのクエンティン・タランティーノ監督からも絶賛され、「今までみたことがないホラー映画」という触れ込みの中、一気に人気を広げている映画があります。 「それ」をうつされた人間は、ゆっくり歩いてくる「…

スカイウォーカーを探せ!/スターウォーズ エピソード7「フォースの覚醒」

2016年も始まってしまいましたが、みなさん、スターウォーズエピソード7「フォースの覚醒」はご覧になりましたでしょうか。 ネタバレもちらほらでてきている昨今ではありますが、極力ネタバレはしないようにしながら、でも、見たときに考えてしまう違和…

通過儀礼のお手本映画/「アポカリプト」

イニシエーション(通過儀礼)と聞いてみなさんはどんなことを思い出すでしょうか。 通過儀礼は、世界でも古来から大人になるための儀式として存在しており、バンジージャンプなんかは、通過儀礼が娯楽としても認知されてしまった稀有な例といえます。 映画…

フラタニティ(差別)を壊すにはコメディで/アニマル・ハウス

映画評論家の町山智浩氏が影響を受けたコメディ作品の一つとしてあげられ、映画ライターであり悪魔崇拝主義者でもある高橋ヨシキ氏がよく紹介する映画の中に「アニマル・ハウス」があります。 「アニマル・ハウス」は、フラタニティ(友愛会)を舞台に、差別…

理不尽に立ち向かえ!/フォーリングダウン

世の中は、理不尽なことだらけです。 会社では意味なく怒鳴り散らされ、生活に必要なお金は日に日に高くなる。食べ物は添加物にまみれて、凶悪な事件は当たり前のように発生する。 個人レベルから国レベルまで、あらゆる出来事が起きる中で、人々の不平・不…

駄セーターからはじまる恋/ブリジット・ジョーンズの日記

ロマンティック・コメディとして絶大な人気を誇る「ブリジット・ジョーンズの日記」ですが、「ブリジット・ジョーンズの日記」の三作品目の撮影が10月から行われているそうです。 多くのファンがいるブリジットジョーンズの魅力と、近年流行つつある駄セー…

クリスマスの名作ホームコメディ映画/クリス・コロンバス「ホーム・アローン」

1990年に公開され、クリスマス映画の代表であり、金曜ロードショーなどでもしきりに再放送されるのが「ホーム・アローン」です。 実は2012年にはシリーズ完結編と称して、「ホーム・アローン5」までつくられている長寿作品でもあります。今回は、そ…

犯罪映画!貴方の隣の瀧とリリー/白石和彌監督 映画「凶悪」

実際の事件を元にした映画というものは、映画界に数多く存在します。 有名どころでいえば、緒形拳主演の「復讐するは我にあり」は、あまりに知られた作品ではないでしょうか。 西口彰事件をもとに作られた小説「復讐するは我にあり」の映画化であり、カトリ…

「古典名作入門 立場の異なる男たち/黒澤明「七人の侍」

世界のクロサワを代表する作品の一つといえば、「七人の侍」をあげない人はいないことでしょう。 3時間を20分にも及ぶ上映時間ながら、その長尺を感じさせないつくりは、何十年経っても古びることはありません。 そんな、歴史的傑作である「七人の侍」で…

悲しんだ後にみる映画 お葬式映画3選/おくりびと・お葬式・東京物語

photo by Hyougushi 「映画は人生の予行練習」という見方があります。 映像と音、ストーリーが渾然一体となって語られる中には、人間が体験するであろう様々なことがつくりだされ、また、決して体験できないであろうことも映画では語られます。 その中で、人…

デ・ニーロとショーン・ペンの共演/俺たちは天使じゃない

ロバート・デ・ニーロといえば、知らない人のほうが少ないぐらいの有名な俳優です。 そのロバート・デ・ニーロと、これまた名優であるショーン・ペンが共演した1989年の映画、「俺たちは天使じゃない」を紹介・解説してみたいと思います。 比較的短い映…

あなたも稲塚を食べている/NORINTEN 稲塚権次郎物語

稲塚権次郎という人物を知っている人はどれほどいるでしょうか。 知っている人は知っているけれど、知らない人は聞いたこともない。 稲塚権次郎氏は、米で言えばかつて高級な米の代名詞ともいわれた「コシヒカリ」のもと「水稲1号」をつくりだし、小麦にい…

銀河の歴史がまた一ページ/スターウォーズエピソード1 ファントムメナス

当ブログにおいて、エピソード7「フォースの覚醒」を前に、スターウォーズエピソード4について紹介しましたが、やはり、どれから見るかというのを改めて考えるためにも、エピソード1を紹介してまいります。 エピソード4は古い作品なので見劣りしてしまう…

エピソード4から観るか?徹底解説/スターウォーズエピソード4「新たなる希望」

スターウォーズエピソード7「フォースの覚醒」が12月18日に公開されるにあたり、今までのスターウォーズシリーズを予習がてらに振り返りたい、新作が公開されるにあたって、はじめてスターウォーズをみたいけれど、どれからみればわからないといった人…

ジャコ・ヴァン・ドルマルの世界その2/八日目

2015年現在まで、たったの3本しか映画をとっていない監督、ジャコ・ヴァン・ドルマルですが、彼の2作品目の映画「八日目」について、「愛すれど心さびしく」といった名作との関連性や見所を含め紹介していきたいと思います。 ジャコ・ヴァン・ドルマル…

映画版「進撃の巨人」後編 エンドオブザワールドの果てに/進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンドオブザワールド

各所から非難の嵐にあっている「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンドオブザワールド」について、果たして町山智浩氏は何をしたかったのか。 どんな壁が我々に立ちふさがったのかを考察・解説していきたいと思います。 前編がある映画の後編を語る時点で、ネバ…

ジャコ・ヴァン・ドルマルの世界その1/トト・ザ・ヒーロー

ジャコ・ヴァン・ドルマルは、1991年に公開された「トトザヒーロー」を初監督してから、1996年に「8日目」、2009年に「ミスターノーバディ」と撮影し、なんと18年間の間に3本しか映画を撮っていない寡作の監督です。 物語の作り方は一貫して…

「進撃の巨人エンドオブザワールド」を見る前に/進撃の巨人 ATTACK ON TITAN

前回、1万2千文字にわたる感想・考察を述べたわけですが、9月19日に公開が迫った「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンドオブザワールド」の予習として、ネタバレを存分にしながら解説や、後編がどうなるのかということを妄想していこうと思っています。 …

彼らはマイノリティの代弁者なのか?テディベアは2度結婚する/テッド2(ted2)

絶賛放映中の「テッド2」を見てきました。 中年おやじになってしまった命あるテディベアとその持ち主である男との友情を描いた作品として、40億円を超えるヒットをたたき出した「テッド」の続編です。 現在公開中ではありますが、後半はネタバレしますの…

巨人にちくびはあるのか。コメディとしての進撃の巨人/進撃の巨人 ATTACK ON TITAN

後編「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンドオブザワールド」の公開が、9月19日に迫っている「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」について、うっすらとネタバレを含みながら解説・感想を行っていきたいと思います。 後編の予習として…

ぬいぐるみとの熱き友情。大人になるまで待てないver/テッド

テッド2が劇場公開されましたが、今回は、金曜プレミアムでも放映された「テッド 大人になるまで待てないver」もあわせて紹介していきます。 テッドといえば、かわいいクマのぬいぐるみが目を引いて、子供向けのファンタジー映画と勘違いする人もいるでしょ…

理想の貴女はここにいる?オタクのための理想の彼女/メリーに首ったけ

映画監督であるファレリー兄弟は、序盤に発表した作品で、理想の女性を描いています。 また、障害をもつ人を普通にだすというのが特徴の監督です。 普通だすにっていうのは、映画の中で、特別な役柄としてではなく、当たり前の人として障害をもつ人をだすと…

ジェニファー・ローレンスは今日も闘う/早熟のアイオワ

突然ですが。 「早熟のアイオワ」は、2008年に劇場公開されていながら、日本での劇場の公開、並びにDVD発売が2014年になってしまっていました。 なぜか6年の年月を経て、ようやく日本にやってきた作品なのです。 DVDの画像をみただけでわかる…

ジェニシスをみた後は/ターミネーター3・ターミネーター4

ターミネーター1・2、そしてジェニシスと当ブログにて紹介させてもらいましたが、もしターミネーター3と4を見なかった方で、まだまだターミネーター熱が冷めない方のために、映画会社的に無かったことになってしまったターミネーター3・4について解説…

創世記(ジェニシス)から見える/『ターミネーター:新起動/ジェニシス』

前回の記事で、『ジェニシス見るなら予習せよ/ターミネーター1・2』でも紹介しましたとおり、「ターミネーター:新起動/ジェニシス」を劇場でみてきましたので、感想・紹介を行ってまいります。 ジェニシスをこれから見ようと思っている方、ジェニシスをよ…

ジェニシス見るなら予習せよ!/ターミネーター1・2

「ターミネーター3」「ターミネーター4」の設定が無かったことになり、新たなるターミネーターとして「ターミネーター:新起動/ジェニシス」が公開になりました。 そこで、「ターミネーター:新起動/ジェニシス」を見るにあたって、絶対に予習しておいたほ…

何をもって人は生きるのか/黒澤明「生きる」

名作中の名作、黒澤明監督「生きる」を紹介します。 白黒映画ということで、敬遠してしまう方もいるかと思いますが、面白い映画は、見ているうちに白黒映画っていうことを忘れてしまうものです。 わざと白黒にして効果をねらう映画もありますし、一概に白黒…

生徒会選挙と生き様を描く「ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ」

photo by iyoupapa 「ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ」タイトルを見ただけで、大半の人は見なかったことにして、通りすぎることでしょう。 これは、悪い邦題の典型ですね。 邦題があまりに酷すぎる映画で有名なものは「バス男」でしょうか。 主…

「大人になったらまず趣味をなくそう」その結果訪れる映画「アバウト・シュミット」

この二つをアメリカでつくったのが本作品です。 ツイッターの投稿をとりあげた記事とのことですが、ある意味正しく、でも、何か不自然さを感じる話です。 自営業の人間でもなければ、たいていの人は定年退職します。年金生活できる人もいれば、苦しい生活を…

園子温監督版ゴジラ『ラブ&ピース』

園子温監督最新作「ラブ&ピース」を見てきました。 絶賛公開中の映画なので、ネタバレ的なことは極力行わず、とはいえ、具体的な内容が全然でてこない「ラブ&ピース」の中身を、一歩踏み込んだ形で紹介&感想を述べていきたいと思います。 園子温監督 園子…

ファミリー・ツリー

アレクサンダー・ペイン監督「ファミリー・ツリー」の見方、感想を書いています。

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