シネマトブログ

映画の評論・感想を紹介するサークル「ブヴァールとペキュシェ」によるブログです。不定期ですが必ず20:00に更新します

ぺぺろん

身勝手な男は暴力に支配される。サム・ペキンパー「わらの犬」解説  

サム・ペキンパー監督といえば、「ワイルドバンチ」によってそれまでの西部劇を一変させた監督であり、バイオレンス描写については一線を画する監督です。 西部劇で有名な監督ではありますが、今回紹介するのは、ダスティン・ホフマン主演「わらの犬」を紹介…

本当の幸せとは何か。感想。「あなた、その川を渡らないで」  

ドキュメンタリー映画というのは、時に厳しい現実を映し出すことができます。 虐殺したことを誇っている人を映し出した「アクトオブキリング」などは有名だったりしますが、今回紹介する映画は、愛や老いとは一体どういうものなのかというのを、恐ろしさと共…

ダメな人でも未来を。是枝裕和監督「海よりもまだ深く」

人間というのは、なかなか素直になれないものです。 いいたくもないことを言ってみたり、嬉しいのに怒ってみたり。すべてが自分の思い通りにならないからこそおもしろいといえる人生かもしれませんが、なかなか、そんなに割り切れるものではありません。 そ…

日本人は見るべき映画。感想&解説「犬ヶ島」ウェス・アンダーソン

ウェス・アンダーソン監督といえば、天才少年と学校の校長との恋の鞘当てが行われる「天才マックスの世界」や、アカデミー賞にノミネート・受賞するなどした「グランド・ブタペスト・ホテル」で有名です。 ウェス・アンダーソン監督は以前にもストップモーシ…

家族も終わる。感想&解説。ネタバレあり。是枝裕和監督「万引き家族」

何かと騒がれてしまっている是枝和弘監督「万引き家族」ですが、本作品を通じてみえてくる事柄や、で是枝監督が描き続けてきた家族というものについて、一つの集大成として描かれた本作品を、ネタバレありで解説してみたいと思います。 誤解をうけることの多…

「万引き家族」を見る前に。是枝裕和監督「そして、父になる」感想

「万引き家族」でパルム・ドール受賞するという快挙をなしとげた是枝裕和監督による家族を前面に押し出した作品「そして、父になる」。 福山雅治が初の父親役ということでも話題となった本作品について、どのような作品であるのか、見所を含めて解説してみた…

青春は暴力そのもの。原作も含めた感想。映画「恋は雨上がりのように」

女子高生に好かれる中年おじさんの映画。 ある程度現実というものに巨大な壁があると知っている人たちからすれば、単なる妄想を具現化した作品だと思ってしまうのが「恋は雨上がりのように」という作品のある意味においての不幸なところかと思います。 ファ…

あゝひめゆりの塔、感想。映画そのものが慰霊碑

戦争映画は数多くありますが、その中でも、沖縄での悲劇を描いた作品として有名なものに「ひめゆりの塔」があります。 太平洋戦争の末期に行われた沖縄戦によって命をおとした、ひめゆり学徒隊の悲劇が描かれています。 厳しい現実というのは、誰しもみたく…

完全犯罪はうまくいかない。感想解説/完全犯罪クラブ

社会という中でいきている以上、犯罪を避けるというのは当然の発想です。 ですが、時として人は、環境や可能性が整ったとき、その誘惑に抗えなかったりすることも往々にあるのではないでしょうか。 レオポルドとローブによる事件を題材に、過去数度の映画化…

身勝手な親たち。ネタバレあり。映画「ラブレス」アンドレイ・ズビャギンツェフ

冷め切った夫婦関係。 お互いに恋人がいて、それを隠すこともないまま離婚協議をすすめ、高級マンションを売り払おうと算段をつける。 二人がそれぞれの生活をすすめていこうとしている中、一人息子の行く先だけが決まっていない。 なんと恐ろしい状況でしょ…

トロッコ問題。アメリカンスナイパー感想&解説 クリント・イーストウッド

クリント・イーストウッド監督といえば、80歳を越えてなお映画を製作し続ける紛れもなくA級の映画監督です。 アメリカの魂は移民であろうと継承できるという思いを描いた傑作「グラン・トリノ」や、孤独だった女性とトレーナーがボクシングを通じて生きる…

むかわ竜で盛り上がったら、この映画/ジュラシック・パーク

日本で最大の全身骨格恐竜であるとされている通称むかわ竜。 歴史的発見の後押しもあって、恐竜に対する興味がじわじわと盛り上がっている人も多いのではないでしょうか。 太古のロマンである恐竜。 そんな恐竜へのロマンが現実化した、歴史的な作品である「…

ウエストワールド感想&考察2 創作するものの悩み。J・J・エイブラムス

ウエストワールドの感想&考察について、前半と後半に分けて記事を書いておりますので、もし前半を読んでいない方は、是非前半を読んだ後に後編を見ていただければと思います。 (前編) 後編では、「ウエストワールド」がもつ、観客と創作者との関係、、ロ…

ウエストワールド感想&考察 押井守的な素晴らしさ。J・J・エイブラムス

人間と見分けがつかない精密なロボット達を、どんな目に合わせてもいいと許されているアミューズメントパークがあったとしたら、人はそこでどんな風に過ごしてしまうのでしょうか。 あるものは正義の味方となり、あるものは悪役として非道の限りを尽くす。 …

未来少年コナンの原型? 高畑勲初監督作品/太陽の王子 ホルスの大冒険

高畑勲の初監督作品であり、宮崎駿が作品に本格的に関わった作品として有名な「太陽の王子 ホルスの大冒険」。 公開当初、興行的には失敗とされながら、後に有名となる実力派の人間がかかわっている本作品について、感想を述べてみたいと思います。

時間を止められたら、貴方は何をする?/フローズン・タイム

時間をとめて自由に好きなことができるとしたら、一体何をするでしょうか。 金銀財宝を盗み出したり、はたまた、自分の欲望を満たすために行動を起こすか、いずれにしても、ろくなことにはならなそうです。 「フローズンタイム」は、フォトグラファーでもあ…

お前のミルクシェイキを飲みつくす!感想&解説/ゼアウィルビーブラッド

ポール・トーマス・アンダーソン監督(以下PTA監督)といえば、映画界の中でも才能に溢れた人物として、有名な人物です。 アメリカのポルノ業界の隆盛と、その中で翻弄される主人公を描いた「ブギーナイツ」を監督したことで一躍有名になり、トム・クルー…

二階堂ふみの赤裸々演技。感想&解説 映画「私の男」

「私の男」は、直木賞を受賞した桜庭一樹の作品を映画化したものです。 主に北海道を舞台に、閉鎖的な親子の関係を描いており、内容の過激さも含めて好き嫌いがはっきりする作品とは思いますが、見所を含めて感想や解説をしてみたいと思います。

人間は変わることができる。黒人差別/大統領の執事の涙

人間の価値観は変化していきます。 かつては良しとされていたものも、時代を経るにつれて悪いものにかわっていったりするものです。また、その逆もあります。 人類の歴史の中でも、奴隷文化や差別の歴史というものは今の我々にとってすれば、常識外のことで…

高畑勲監督遺作「かぐや姫の物語」

「ホーホケキョ となりの山田くん」から14年。高畑勲監督による「かぐや姫の物語」は、興行的にふるうものではありませんでしたが、一度は見ておく映画としてオススメしたいと思います。 また、数々の良作を作り、多くのクリエイターの影響を与えた高畑勲…

ネタバレ解説。人は見かけじゃない/スリービルボード

3枚の看板を田舎の道沿いに立てる。そこから波及する影響をもとに、人々の心のありようが浮き彫りにされる「スリービルボード」。 わかりやすいアクションがあるわけでも、心が熱くなるような恋愛劇があるわけでもない本作品ですが、看板に表裏があるように…

君の名は。好きな人は前作も。解説&感想「言の葉の庭」

社会現象ともいえる人気となり、日本アニメ会にとって大きな影響を与えた新海誠監督「君の名は。」ですが、その前作にあたる「言の葉の庭」も、ファンであれば抑えておきたいところです。 「言の葉の庭」は46分という、かなり上映時間の短い作品となってお…

主体性がない人は損をする。岩井俊二「リップヴァンウィンクルの花嫁」

岩井俊二監督といえば、蒼井優の出世作となった「花とアリス」や「リリィ・シュシュのすべて」などで有名な監督です。 ミュージックビデオの仕事をしつつ、奥菜恵の存在感が示された「ifもしも~打ち上げ花火下から見るか横から見るか」で話題となり、一躍人…

ファミリーでも安心映画。紳士なクマが大活躍/パディントン

くまのパディントンといえば、全世界でも販売されている有名な児童文学の一つです。 子供の頃に読まないまでも見かけたことがある人も多いのではないでしょうか。 クマのパディントン 作者: マイケルボンド,R.W.アリー,Michael Bond,R.W. Alley,木坂涼 出版…

日本語も英語も伝わらない/ロスト・イン・トランスレーション

ソフィア・コッポラ監督といえば、言わずとしれた「地獄の黙示録」や「ゴッドファーザー」シリーズで有名なフランシス・フォード・コッポラ監督の娘です。 そのソフィア・コッポラの監督2作品目にあたるのが「ロスト・イン・トランスレーション」となってい…

子供は成長し、親は学ぶ/映画「ルーム」

アカデミー賞ノミネート作品であり、主演のブリー・ラーソンがアカデミー賞主演女優賞を受賞した作品です。 実際にオーストリアで起こった事件である「フリッツル事件」を基につくられた作品であり、事件そのものは、非常に重たい内容となっていますが、本作…

誰が最後だ!考察&感想&解説 スターウォーズ 最後のジェダイ  

エピソード7に続き「スターウォーズ 最後のジェダイ」が公開されました。 ネタバレは最小限にしつつ、賛否両論ある本作品について、どういった物語となっているのかについて考えながら、見ていきたいと思います。

愛情こそが世界を変える/ライアン・ジョンソン「ルーパー」  

「スターウォーズ 最後のジェダイ」において、脚本・監督を務めたライアン・ジョンソン監督による映画「ルーパー」は、一風変わったSF映画です。 未来からきた人間を殺すと、お金がもらえるという闇社会で生きる主人公が、未来の自分と出会うという物語と…

悩み事から逃げたら、こうなるかも/マシニスト

どんな人であったとしても、悩み事というのは尽きないものです。 ましてや、それがとりかえしのつかないことをしてしまって、誰にもいえない状況になってしまったら、ノイローゼになってしまっても不思議ではありません。 マシニストは、悩みによって自分自…

2017年映画9本 シネマトブログ振り返り!

2017年も色々な映画が公開されましたが、当「シネマトブログ」でも紹介した作品について、改めて振り返ってみたいと思います。

スポンサードリンク