シネマトブログ

映画の評論・感想を紹介するサークル「ブヴァールとペキュシェ」によるブログです。不定期ですが必ず20:00に更新します

良作映画を紹介。ある女性作家の罪と罰

ある女流作家の罪と罰 (字幕版)

 

面白い作品ではあるものの、宣伝が悪いのか、なんとなくイメージで敬遠されてしまうのかはわかりませんが、世の中には、思ったほどみられていない良作映画というものはあるものです。

今回の記事で紹介するのは「ある女流作家の罪と罰」です。

罪と罰というぐらいなので、ドストエフスキーを思い出してしまうところですが、これは日本語タイトルとなっており、原題は「Can you ever forgive me?」となっています。

海外の批評家からは絶賛されたという本作品ですが、日本では劇場公開されていないという作品です。

 

日本語タイトルだけみると、女流作家がなんか悪いことをしたのかなー、といったイメージになるかと思いますが、創作する人間の苦悩であるとか、犯罪であるとしても自分のもっている誇りとはどういうものか、ということを教えてくれる作品となっていますので、どのようにシネマトブログが見たか、ということを中心に簡単に紹介してみたいと思います。

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生き残ることができるのか。映画「生きてこそ」

生きてこそ (字幕版)


過酷な状況の中で生き抜くということを取り扱った映画というのは枚挙にいとまがありませんが、映画「生きてこそ」では、実際にあった飛行機事故に基づいて作られた過酷な現実を描いた作品となっています。

遺書を書いた人間は全員死んでしまった、というその現実。
 
運も非常に大事ではあるのですが、何よりも、なんとしてでも生きる、という意思の強さを教えてくれる映画となっていますので、併せてみてもらいたい作品含めて書いていきたいと思います。

記憶にもてあそばれた男の悲劇。映画「手紙は憶えている」

手紙は憶えている(字幕版)

 

記憶にまつわる映画というのは数多くありますが、本作品は、認知症の老人が主人公という珍しいものになっています。

その中でも、友人と協力して、認知症でたびたび自分がどこにいるかもわからなくなる主人公が、ナチの残党を見つけ出そうとする本作品は特に異色といえるのではないでしょうか。

物語だけをたどれば、それほど劇的な物語ではありませんが、自分が同じような立場になったと考えてみると、思わぬスリルを感じる作品になっていますので、感想を述べていきたいと思います。

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ネタバレ前にみる映画。感想&解説「バービー」

バービー(字幕版)

 

 「バービー」は、人形のバービーもでてきますが、タイトルとは全然違う物語です。

ネタバレをしてしまうと、先入観をもって見ることになってしまいます。

もし、まだご覧になっていないのであれば、ぜひ視聴後に本記事をご覧いただきたいと思います。
予告編とか見てしまってもネタバレしてしまうのでご注意ください。

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類似映画も紹介。殺人者の記憶法。新しい記憶も。

殺人者の記憶法 新しい記憶(字幕版)

 

アルツハイマーににして、元連続殺人鬼という経歴をもつ主人公が、愛する娘のために、若い連続殺人鬼と対決する「殺人者の記憶法」。

この一文だけでも、設定に驚いてしまうところだと思いますが、特殊な設定をいかしながら描かれる本作品について、類似する映画も紹介しながら、感想を述べてみたいと思います。

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空っぽの人間がいる場所。是枝裕和監督「空気人形」

空気人形

 

是枝監督といえば、「万引き家族」によって、法の外側でしか生きることのできない疑似的な家族のつながりを描き、「そして父になる」では、血のつながらない親子でも、本当の親子になれるのか、という現実を赤子の取り違え事件をもとに作り上げています。

そんな、是枝監督が、韓国の有名女優であるペ・ドゥナを主役にしてつくった映画「空気人形」。

この空虚な世界を生きる我々だからこそ、見てみる価値のある作品となっていますので、どんな見方が面白いのかを含めて解説してみたいと思います。

 

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世界は狂っていていい。ネタバレ感想。こうやって見た「天気の子」

天気の子

 新海誠監督は、「君の名は」で圧倒的な知名度と人気を得ました。

その新海監督による最新作「天気の子」は、物語的にかなり驚くことをやっています。

普段映画を見慣れない人もいると思いますが、本作品が、どんな特殊さがあるのか、シネマトブログ運営がどのように見て興奮したのかを感想&解説をしていきたいと思います。

ネタバレしておりますので、ぜひ、映画をご覧いただいてから本記事を見ていただければ幸いです。

あるいは、そもそも見る気がないけど、内容やテーマについて知りたい方はぜひ見てもらえればと思います。

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